トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(中部)
2021/03/24

【愛知】名古屋市 自転車NW候補路線は730`に

名古屋市緑政土木局は3月22日、自転車利用環境推進会議を開き、自転車通行環境整備の基本方針となる「自転車利用環境整備方針(仮称)〜走る編〜(案)」を提示した。自転車通行環境のネットワーク候補路線は全体延長約730`とする考え。これまで整備してきた自転車歩行者道は、既存資産として当面活用する方針。自転車歩行者道が未整備の路線を対象に、自転車通行空間整備を優先的に進める考えだ。整備優先エリアは名駅地区、栄地区、今池地区、大曽根地区、上小田井地区の5地区。走る編は2021年度内の策定を目指している。
 現在の自転車利用環境基本計画における整備候補路線は、4車線以上の幹線道路から選定しており、市全体で延長約370`。このうち、延長約125`で自転車道、自転車通行帯、車道混在、自転車歩行者道を整備している。今後のネットワーク路線は、現整備候補路線に加え、2車線(幅員14b以上)の都市計画道路で、これまでの整備候補路線と両端(始点〜終点)でつながる路線を選定。全体延長は約730`で、内訳は市管理道路が約640`、国管理道路が約90`。
 これまで整備してきた自転車歩行者道は、ほとんどが歩道内の整備で、自転車は車道走行という原則には適合していない。ただ、歩行者、自転車、自動車が分離された安全な空間でもあり、当面は既存資産として活用することとし、自転車歩行者道が未整備の路線を優先的に整備する。この他、自転車通行空間整備の基本的な考え方として、自転車利用者に交通ルールの順守、自動車ドライバーに自転車の車道走行を意識づけるための路面表示を行う。新設、改築に当たっては、設計速度60`以上の道路は自転車道(幅員2b以上)、同60`未満は自転車通行帯(幅員1・5b以上)とする。
 整備優先エリアは、自転車事故の発生状況や自転車交通量などの交通状況などを数値化して優先エリアを選定。整備優先エリアは名駅地区、栄地区、今池地区、大曽根地区、上小田井地区の5地区を選んだ。また、自転車走行のルール・マナーを周知するため、啓発優先エリアを選定。整備または啓発優先エリアのいずれかは1区に1エリア以上設け、学校教育・市民への周知につなげる。
 優先エリア内の整備の進め方は、整備効果の早期発現を目指して交差点部の路面表示(自転車ピクトグラム、歩行者優先路面シート)を先行して面的に実施する。その上で、周辺環境などを踏まえて路線整備を行う。

提供:建通新聞社