県甲賀土木事務所は、県道5号木津信楽線で計画している道路改築事業について、新年度当初予算で1億0700万円の事業費を債務負担行為を含めて確保した。
確保した事業費は、7月頃に発注予定の護岸工事費に充当していく方針。主な工事内容は、信楽川左岸の約400bの護岸工及び土工。構造形式は施工性・安全性・耐久性等からコンクリート構造とし、直壁型落差工より安価な緩傾斜型落差工を採用、費用の軽減と生態系にも配慮した工事を進めていく。
発注方式は、事後審査型一般競争入札を採用する。測量業務は、西日本技術コンサルタント(草津市)が、設計業務は、関西技研(甲賀市)がそれぞれ担当した。
その後のスケジュールは、22年度(令和4年度)から同市信楽町杉山の市道杉山中筋線と市道朝宮小川線が交差する延長1000bを対象に、現道幅員を3b×2車線に拡幅し、歩道2・5b+路肩0・5bを整備し、全幅約9bの道路改築工事に着手する。歩道の形式はセミフラット形式を原則とし、街渠部の形式は維持管理等を考慮し、勾配があるエプロン型を採用する。3ヵ年程度で工区分けし計画的に工事を実施していく考えから、工事完了は24年度(令和6年度)となる見通しだ。
なお、同整備は京都府と連動し進めていくことから、京都府との協議次第では、平準化した工事発注ではなく、年度によっては偏った発注に寄る可能性もあるとのこと。
同線は、京都府木津市を起点に甲賀市信楽町を終点とする県道で、道路区分は第3種第3級。現道幅員は3bから4b程度と狭隘区間も多く、交通量の多くなる観光シーズンには渋滞を引き起こし、周辺地域住民にまで影響を及ばしていることや、当該地周辺でほ場整備計画が浮上し古くから公図混乱地域であることから道路拡幅計画を実施することとなった。
提供:滋賀産業新聞