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滋賀産業新聞
2021/03/23

【滋賀】長浜水道企業団の2021年度当初予算

 長浜水道企業団は、新地域水道ビジョンに基づく水道事業と簡易水道の統廃合を行うための施設整備費や取水施設の設計費、建設工事費などを盛り込んだ21年度(令和3年度)の当初予算を決定した。
 人口減少や大口利用者の地下水転換により水道使用量の減少が続き、コロナ禍に伴う影響が継続する可能性がある中、使用水量は一般家庭では若干増加が見込まれる反面、観光関連業を中心に減少し、余呉木之本簡易水道事業以外では総じて横ばいが見込まれる。企業団水道事業以外では、漏水が多発し有収率が低く、管路更新や漏水調査等維持管理の強化を図ることで有収率の向上に努め、各種事業を展開していく。
 主要事業の状況では、管内の配水管整備事業には3億5195万円を計上し、漏水・老朽化の危険性の高い区間の布設替、道路や河川工事に伴い支障となる配水管の移設、水道工事跡の舗装本復旧工事等を実施する。企業団ではポリエチレン内面剥離多発区管の更新、びわの漏水多発路線および浅井の漏水が多発する七尾低区の配水管更の更新を、それぞれ行う。継続事業は、20年度(令和2年度)から5年間で進めている湖北西部簡易水道の配水管更新事業について、新年度は設計業務および配水管布設替工事、舗装復旧工事を行う。同じく20年度から4年間で継続中の高月町森本における配水管更新事業では、新年度は配水管布設替工事を実施していく。
 企業団水道事業へのびわ上水道、小今・賀簡易水道の統合事業では4565万円を計上し、下坂浜浄水場の配水区域を旧びわ町全域と旧湖北町小今と賀へ拡大するため、企業団から小今へ送水する連絡管を布設する工事を行う。
 さらに、八条山の配水池延命化事業に1320万円を計上、老朽化が進む八条山の配水池の延命補強工事を行うもので、新年度は補強の方法や工事の進め方を検討するための基本計画を委託する。
 また、浅井上水道の再構築事業では6197万円を計上し、浅井上水道内保、野村、高山浄水場の強化を図る。内保浄水場の井戸調査では、水源の強化を図るため、新規の取水井戸の調査を行う。野村、高山浄水場浄水場施設等整備のための詳細設計では、遊離炭酸の数値が高いためエアレーション設備を増設する野村浄水場と、クリプトスポリジウムのリスクが高いため急速ろ過設備を増設する高山浄水場の、それぞれ改造のための詳細設計を新年度に委託する。
 高月上水道、木之本上水道事業および湖北簡易水道事業(中部・西部・郡上)を統合する高月、木之本、湖北(中部・西部・郡上)水道事業統合事業には5665万円を計上し、高月上水道の配水区域を木之本上水道区域へ拡大するため、基本計画の策定および認可変更業務を委託する。
 さらに、余呉木之本簡易水道事業八戸配水池廃止に伴う配管整備に2620万円を計上し、八戸配水池と前後セメント管の廃止とこれに伴う配管整備で、JR踏切軌道下の配水管を布設替えするため概略設計を委託する。
 なお、西浅井簡易水道事業においては244万円を計上して塩津中継ポンプ場の廃止に伴う連絡管布設を行う。

提供:滋賀産業新聞