京都市は、東山区今熊野の今熊野橋を架け替える。西日本旅客鉄道梶iJR西日本)に一部工事を委託する。事業費は約49億円を投入し、令和3年度から工事着手する。
橋長16m、幅員22・5mの今熊野橋(東山区今熊野宝蔵町、一般府道四ノ宮四ツ塚線(東大路通)/緊急輸送道路)は、大正10年建設で建設後約100年が経過。橋桁(鋼製)の一部が腐食し、床版(鉄筋コンクリート製)の表面のコンクリートが一部剥離しているなど、老朽化による損傷が著しい状況。橋桁を支える橋台(北側・A2)と橋脚(P1)がレンガを用いた構造となっており、耐震性能も不足している。
橋りょう対策の優先順位を明確化した「いのちを守る 橋りょう健全化プログラム」の第2期プログラム(平成29年度〜令和3年度)に基づき、市は対策を進めており、同プログラムに位置付ける今熊野橋は、令和3年度から架け替え工事に着手する。架替え後の橋長は16mから18mとなる。
工事内容は@橋台新設(北側・A2)A橋台補強(南側・A1)B橋桁製作C橋桁撤去D橋脚撤去(P1)、旧橋台上部撤去(北側・旧A2)E橋桁架替F橋面工(高欄、舗装)。
京都市発注工事は、@橋台新設(北側・A2)1基B橋桁製作F橋面工(高欄、舗装)等。
JR西日本に委託する工事はA橋台補強(南側・A1)1基C橋桁撤去D橋脚撤去(P1)1基、旧橋台上部撤去(北側・旧A2)1基E橋桁架替等。
市発注の@橋台新設(北側・A2)及びJR西日本委託のE橋桁架替では、現在の片側2車線(4車線)の車道をそれぞれ3ステップに分けて工事を繰り返すことで、片側1車線(計2車線)を確保し工事を進める計画。
市発注工事の工期は令和3年度〜12年度で事業費は11億5000万円、JR西日本委託工事の工期は令和3年度〜13年度で事業費は37億5000万円。
全体工期は令和3年度〜13年度。スケジュールによると、5月市会にJR西日本に工事委託契約締結議案を提案し、その後、8月頃から線路内準備工事に着手する。10月頃から橋台新設(北側・A2)にとりかかる。それ以降、橋台補強(南側・A1)、橋桁撤去、橋脚撤去(P1)、旧橋台上部撤去(北側・旧A2)、橋桁架替、橋面工(高欄、舗装)を実施。令和12年度に全面供用開始する予定。線路内復旧工事を引き続き進め、令和13年度に全体工事完成を目指す。
なお市は令和3年度当初予算案の今熊野橋補修工事費に限度額37億円の債務負担行為を設定した。期間は令和4年度〜13年度。