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建通新聞社四国
2021/03/19

【香川】高松港朝日地区ターミナル整備で着工式

 国土交通省四国地方整備局と香川県は3月13日、高松市内のホテルで「高松港朝日地区複合一貫輸送ターミナル整備事業着工式」を開き、赤羽一嘉国交相や浜田恵造知事らが事業の効果や必要性を訴えるとともに、2025年度の完成に向けて工事を安全で着実に進められるよう願い、鍬入れを行った。
 赤羽国交相は「港は海上輸送や観光、経済を支える重要な施設であり、高松港は四国の玄関口として大きな役割を担っている。トラックドライバーの人材不足などを背景にフェリーの活用と大型化が進む中で、今回の事業はまさに時機を得たものであり、南海トラフ地震に備えた安全・安心な地域づくりにも貢献する」と事業の重要性を説明。国交省として「22年度の暫定供用、25年度の本格供用に向けて全力を挙げる」と決意を示した。
 浜田知事は「港は地域経済と雇用を支え、県の発展に重要な役割を果たしている。(貨物輸送を鉄道や船舶の利用へと転換する)モーダルシフトが進む中で、複合一貫輸送ターミナルは不可欠な事業。1日も早い完成に向け、国交相とともに全力で取り組む」と述べた。
 来賓として訪れた平井卓也デジタル改革担当相は「地元にとって念願のターミナルであり、安全に工事を進めてほしい」と要望。また、自身の担当するデジタル化の動きにも触れ「アフターコロナを見据え、世界ではさまざまな取り組みが進んでいる。社会の隅々までデジタルを浸透させ、日本の競争力を高めなければならない。四国でもMaaSの実証実験が始まっているが、港のデジタルトランスフォーメンション(DX)も極めて重要だ」と訴えた。
 今回の事業では、貨物輸送の増大に伴う船舶の増加や大型化に対応しつつ、大規模地震発生時の緊急物資輸送拠点とすることを目指し、朝日地区の既存フェリー岸壁の先に、国交省が水深7・5bの耐震強化岸壁を整備するとともに泊地を浚渫。これに合わせて県が埠頭用地を整備する。今夏に着工し、25年度に完成させる予定。
提供:建通新聞社