県道路建設課は18日、策定中のかごしま新広域道路交通ビジョン・計画(案)を県議会企画建設委員会に報告した。20〜30年先を見据えた構想路線には、島原天草長島連絡道路(3県架橋)のほか、新たな路線として、期成会等が積極的な要望活動を行っている薩摩半島横断道路や曽於志布志道路、錦江湾横断道路を選定。整備効果やルートから検討を始めることになるが、まずは高規格幹線道路等の整備中区間の事業を進めミッシングリンク解消を図る。
今回、4半世紀ぶりに、道路計画に係るビジョンおよびネットワーク計画を策定。今後の道路整備を進める上で、重要な位置付けになる。
構想路線は、高規格道路としての役割が期待されるものの、起終点が決まっていないなど、個別路線の調査に着手している段階にない道路。3県架橋については、関係3県が共同で、橋梁設計に必要な基礎データ蓄積に向け調査を継続。
薩摩半島横断道路は、建設促進協議会が調査・研究を進め、南薩縦貫道と指宿スカイラインを活用しながら、南さつま、南九州、枕崎、指宿の南薩4市を最短で結ぶルートを示している。
曽於志布志道路は東九州自動車道と都城志布志道路を結び、志布志港へのアクセス強化を図る。また、鹿児島市と桜島を結ぶ錦江湾横断道路は、県が可能性調査を行ったほか、桜島大橋推進協議会等が積極的な要望活動を進めている。
地域高規格では北薩横断道路の残る広瀬〜さつま泊野IC間の延長約10kmを宮之城道路、大隅縦貫道では吾平道路以南から国道448号線間の延長16kmを吾平大根占田代道路として国に2021年度の事業化を求めている。
このほか、薩摩川内市とさつま町を結ぶ国道267号線を一般広域道路「川内宮之城道路」と位置付けた。
今後、今月下旬にパブリックコメントの実施や市町村へ意見照会等により、広く県民から意見聴取を行い、6月末までに策定する。