草津市は、志那中町地先に位置する常盤団地の長寿命化事業について、21年度(令和3年度)当初予算案に先ずA棟の工事費及びB棟の実施設計費など3億2531万円を計上、予算措置が順調にいけば4月頃にA棟改修工事の公告発注となりそうだ。また、工期については7〜8ヵ月を予定している。
工事の内容は、安全性の向上を図るため、非常警報設備の更新、通路照度の向上、野外通路の段差改善を実施。高齢者等に対応する、ユニットバスの設置や住戸内のバリアフリー化(段差、手すり)など。快適性を向上させるため、給湯設備の設置、流し台の更新。長く使用できるために、耐震性の向上、給水方式の変更、給排水管の更新、断熱改修などを行う。
常盤団地は、3棟建てられており建設年度がそれぞれ異なっている。A棟が昭和53年度、B棟が昭和55年度、C棟が昭和57年度に建設され、RC造4階建、1棟24戸でA・B棟は延1337平方b、C棟は1399平方b。建設から40年が経過し、建物や配管などの老朽化が進んでいることから、同市は同団地に対し長寿命化工事を計画し、21年度よりA棟、22年度にB棟、23年度にC棟の順に長寿命化工事を進めていく。
同市は老朽化が進む住宅ストックについて、適正な時期に大規模改修を行い、長期的な活用が出来るように進めていく。また、高齢化の進展等により変化する居住ニーズに適切に対応することで、将来にわたり安全で快適な公営住宅の供給を目指す。
草津市住宅マスタープランにおける草津市人口ビジョンを基にした将来世帯数推計では、世帯数のピークとなる令和2年から40年を経過する令和42年時点においても、未だ9割程度の世帯数が維持されるものと試算されるとともに、高齢者のみ世帯等の増加を見込んでいる。同市では、公的賃貸住宅に対する需要は長期的にも大きな減少は見込まれないため、供給量として不足する最大132世帯向けの住宅については、新たな市営住宅の整備等により充足する必要があるとしている。
なお、これに係る設計業務は土野池建築設計事務所(草津市)が担当している。
提供:滋賀産業新聞