千葉市水道局は2021年度水道事業会計当初予算で、第3次拡張事業1億9025万4000円、改良事業4億5300万円を確保した。第3次拡張事業においては給水能力不足を解消させるため、若葉区配水管整備実施設計や更科町配水管整備工事などを行う。改良事業では安全な水を安定して供給するため、緑区配水管更新実施設計、土気町配水管更新工事、大木戸西澤橋水管橋更新工事、平川浄水場電気設備改築工事を実施する。
若葉区においては、新清掃工場の建設などに伴い将来的な水需要の増が見込まれるため、22年度から3か年かけて配水管を新設する。21年度第2四半期にも設計委託し、同年度末までに取りまとめる。設計延長は4430m。
更科町では、下田町など下流部において水需要が増加していることを受け、19年度から配水管の新設を進めている。最終年度となる21年度は、延長1450mを施工する。21年度第2四半期までに工事発注し、同年度末に完了させる見込み。設計については18年度、ワイアンドケイ企画がまとめた。
管渠に関してはいずれも、φ150oのダクタイル鋳鉄管GX形、土かぶり1m前後、開削工法が基本となっている。
第3次拡張事業ではこのほか、霞ヶ浦開発事業負担金と房総導水路事業負担金を盛り込んでいる。
緑区においては、延長3720mにわたる配水管の更新を計画。既設管は主に、φ75〜100oのダクタイル鋳鉄管、土かぶり1m程度とみられる。昭和40年代に布設され老朽化しているほか、十分な耐震性を有していない。21年度第1四半期に設計委託し、6か月程度で取りまとめる。このうち、優先的に進める必要がある土気町の延長320mについては、同年度第3四半期以降に工事発注し、同年度内の完了を目指す。
新たな管渠はダクタイル鋳鉄管GX形を見込んでおり、布設位置や管径については既設管と同様とする方向。開削工法を想定している。
大木戸町にある大木戸西澤橋水管橋は、延長約200m、φ700oのステンレス鋼管で、大木戸西澤橋の橋脚に添架されている。老朽化に加え、漏水がみられることから更新を行う。第1四半期に工事発注し、年度末までに完了させたい考え。18年度に構造エンジニアリングが設計を手掛けた。
平川町2210に所在する平川浄水場では、老朽化した非常用自家発電設備と計装設備を更新する。21年度第2四半期以降に工事発注し、同年度内の完了を予定。設計は16年度、日水コンによりまとめられた。