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建通新聞社四国
2021/03/12

【高知】桂浜公園護岸 重力式断面構造採用、高さ4mに 

 国土交通省四国地方整備局と高知県は、南海トラフ地震対策として計画している桂浜公園護岸の嵩上げや補強に向け、北側・東側護岸ともに重力式の断面構造により整備を進める方針をまとめ、高知港海岸景観・利便性等検討委員会(委員長=磯部正彦高知工科大学学長)に報告した。今後、委員会での意見を反映し、景観面を考慮した護岸デザインを実現するための検討を進める。
 対象となる護岸は、桂浜公園駐車場北側と東側をL字型で囲んでいる。北側護岸では重力式の他、杭式擁壁、自立矢板の3案、東側護岸では盛土式、壁式を含めた3案から利用面、景観面、経済性、構造性、施工性を総合的に評価し、重力式に決めた。高さは4b程度に嵩上げする。合わせて北側護岸は4b程度、東側護岸は5b程度の天端幅を確保し、歩行空間としての魅力を向上させるため、転落防止柵などの安全対策を講じたうえで、舗装などを工夫する。また嵩上げによる圧迫感を緩和するため、護岸表面のデザインやスロープ・階段の形状を工夫する。さらに護岸天端から東浜・本浜や龍馬像下階段などをつなぐ新たな動線の確保も検討する。
 今後、景観面では護岸本体への笠石設置や表面目地などにより、自然な陰影によって面を分節し、表面を凸凹にすることを検討する。また護岸両端の接続部、北側・東側護岸と桂浜防波堤との境界部のデザインや利用しやすい動線についての対応も進める。
 今後は、並行して実施している地震津波対策技術検討会で、景観・利便性の方向性案と粘り強い化の対策を踏まえた断面検討を進めるとともに、技術検討会の結果を踏まえた整備計画案をまとめ、2021年度末に基本断面案を決定し、22年度以降に実施設計を進める。
提供:建通新聞社