日本工業経済新聞社(群馬)
2021/03/09
【群馬】前橋あそか会が児童発達支援センターたんぽぽ学園を建て替え
【前橋】社会福祉法人前橋あそか会(栗木信昌理事長)は前橋市江木町の県農業試験場跡地などで『きらめきの郷まちづくり事業』を進めている。2021年度は児童発達支援センターたんぽぽ学園の移転新築工事を計画。建物は床面積1000u規模で、実施設計を進めている。県や市からの補助金が交付決定すれば、7月にも指名競争入札で施工業者を選定、年度内の完成を目指す。22年度は園庭整備や、グループが運営するパン屋あかぎの工房の工事なども予定されている。
前橋あそか会は、県から前橋市江木町地内にある農業試験場跡地を取得。同敷地を含む約11haに障害者支援施設『赤城野荘』や児童発達支援センター『たんぽぽ学園』の移転などを盛り込む『きらめきの郷まちづくり事業』に取り組んでいる。
これまでに赤城野荘の移転新築工事が完了。21年度はたんぽぽ学園の建設工事に着手する。設計業務は石井設計(前橋市)の担当で、実施設計に取り組んでいるところ。
たんぽぽ学園は赤城野荘の南側に建設する。平屋、床面積1000u規模を想定している。施設の中心に遊戯室(室内遊戯スペース)を置き、周辺に職員室や、4つの指導訓練室、調理室、放課後デイサービスなどを設置する構想。児童の定員は40人。木材を基調とし、段差の少ない施設を目指している。
6月ごろに県および市の補助金が交付決定される見通しとなっている。年度内の竣工を目指していることから、7月中には指名競争入札で施工業者の選定を行う。県内の建築A等級の業者を対象とし、最低でも10社を指名する考え。
建物完成後、22年度に同施設の園庭や保護者の送迎用駐車場、遊歩道などを整備する。また、グループ運営のパン屋『あかぎの工房』をたんぽぽ学園の隣接する部分に移転。店舗内には、赤城野荘などの施設利用者の作品を飾るギャラリーを設置し、鑑賞しながら飲食が楽しめるようなスペースを創出する。
きらめきの郷まちづくり事業は18〜27年の10年間が計画期間。農業試験場跡地へ赤城野荘とたんぽぽ学園などを移転新築し、これらが完了した後に、既設の赤城野荘やたんぽぽ学園、厨房棟などを解体する考え。特別養護老人ホーム『やすらぎ園』の再配置などを予定している。
同まちづくり事業では基本コンセプトとして「赤城山の麓にて、自然を身近に感じながら、障害者・高齢者・地域住民が日常的に交流するソフト・ハード両面で、他の模範となるまちづくりを目指す」を掲げている。民間版のCCRC事業とも呼ばれており、将来的に福祉・医療の一大ゾーンとなることが期待されている。