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建通新聞社(神奈川)
2021/03/05

【神奈川】横浜市 三ツ沢球技場 主観客席建替や全面建替で

 横浜市はニッパツ三ツ沢球技場の屋根掛けを巡る検討で、メインスタンドの建て替えや全面建て替えでの対応を考えている。公民連携手法の導入、施設が立地する三ツ沢公園のリニューアルとの連動も視野に、2021年度も検討を継続して計画の具体化を目指す。3月3日の市会・予算第2特別委員会で、川口広氏(自由民主党・無所属の会)の質問に小林正幸環境創造局長と小林一美副市長が答えた。
 ニッパツ三ツ沢球技場は神奈川区三ツ沢西町3ノ1の三ツ沢公園内にあるサッカー、ラグビー、ホッケー向けの施設。1955年国体のラグビー会場として建設し、64年東京五輪のサッカー会場にする全面改修でメインスタンド(延べ床面積5049平方b)、93年のJリーグ開幕に合わせた改装でバック・サイドスタンド(延べ床面積6629平方b)を設けた。天然芝フィールドや高輝度LEDフルカラーの大型映像装置などを備えている。1万5454人を収容できる。
 ただ、観客席の3分の1以上をスタジアムの屋根で覆うことを定めたJリーグのクラブライセンス交付規則を満たしていないことから、20年度に梓設計(横浜支社、横浜市中区)への業務委託を通じて屋根掛けに向けた検討を進めていた。
 川口氏から検討状況を問われた小林局長は、施設の老朽化や法令適合の面から「既存のメインスタンドに屋根だけを掛ける方法は困難」なため、「メインスタンドの建て替えや球技場全体の建て替えなど幅広く検討していく必要がある」と答弁。
 併せて、21年度は「計画の具体化に向けて、これからの球技場に求められる形態や仕様、工事期間中のグラウンド利用者への対応、公民連携等を含め、どのような事業手法が考えられるのかを、全国のスタジアムなどの先進事例も参考にしながら検討する」との方針を語った。
 また、川口氏は49年の開園から約70年がたつ三ツ沢公園を含めた面的再整備の必要性を指摘。
 これに対し小林副市長は、メインスタンドの建て替えや施設の全面建て替えでは公園との「取り合い」などを考慮しなければならないため、「公園全体のリニューアルも含め、さまざまな選択肢を幅広に検討していきたい」と応じた。

提供:建通新聞社