神奈川県県土整備局は、総合評価方式に新たなタイプ「特別簡易型(U)」を試行導入する。主に中小規模の工事を対象とするもので、配置予定技術者の技術的能力「過去の同種工事の施工実績」などを必須項目に設定。4月1日以降の公告工事に適用する方針だ。また、従来の特別簡易型は、特別簡易型(T)に改称する。
総合評価方式による発注はこれまで、比較的大規模な工事が中心となっている。価格と品質が総合的に優れた内容の契約を求める「公共工事品質確保法」の趣旨を踏まえ、中小規模工事を対象とした新たなタイプを導入することになった。
工事の品質は現場技術者の技術力によるところが大きいとして、主に配置予定技術者に関する評価項目に絞り込んでいるのが特徴。
具体的には、企業の技術的能力の「過去3年間の工事成績評定点の平均点」、配置予定技術者の技術的能力の「過去の同種工事の施工実績」「過去3年間の工事成績評定実績」「取得資格」を必須項目に設定。この他、企業の社会性・信頼性の「災害時等の地域貢献」を選択項目とする。
同局では現在、現場条件や施工技術の難易度などに応じて、標準型、簡易型、特別簡易型の3タイプを選択し、総合評価方式の入札を実施している。
2020年度は、特別簡易型20件(設計金額3000万円以上1億円未満6件、1億円以上6億円未満14件)を12月末までに開札済み。
提供:建通新聞社