甲賀市は、土山町にある土山中学校の長寿命化改良工事を計画、5月〜7月までに実施設計業務委託を行う考えで、発注内容の最終精査を進めている。
対象は、土山町北土山414の敷地1万6889平方b内にある、82年(昭和57年)建設のRC造3階建、延3162平方bの管理棟、83年(昭和58年)建設のRC造2階建、延1475平方bの特別教室棟、5年(平成17年)建設のS造平屋建、384平方bの技術棟―計3棟。それぞれ老朽化が著しく、各棟外壁の塗装や内装の剥がれが目立つことから、今回発注する実施設計内で修繕場所・整備規模を抽出する。委託期間は、22年3月頃までを予定。
工事については、実施設計業務次第との考えから内容等は確定していないが、外壁・内装改修や屋上防水工事等を行っていく見通しだ。着手時期は22年度となる模様。
市は、管理する学校施設の老朽化対策を従来の「事後保全」からコストカットが見込める「予防保全」へと転換を図り、施設の長寿命化を進める方針から、今後も計画的に改良工事を発注し、コスト縮減や財政負担の平準化を図っていく。
その他の公共施設についても、健全財政及び適正な施設維持に向け、現在保有している市全体の公共建築物総延床面積(38万2431平方b)の計画的な廃止・転用・長寿命化を図っていく。目標として、40年間で25万9288平方b(30%減)の総量削減を掲げており、実現に向け修繕・改修プランの無い公共施設においては計画を策定し、順次工事発注を行っていく方針。
なお、過年度に策定した「公共施設等総合管理計画」では、従来の事後保全での整備を実施していくと仮定した上で今後40年間に必要な費用総額は1455億2000万円と示している。1年あたりに換算すると約36億4000万円で、学校施設同様、長寿命化等の事後保全整備を推進していくと数億円の減額が見込める見通しだ。
提供:滋賀産業新聞