川崎市は、入札契約制度を改定する。総合評価一般競争入札で、「災害協定に基づく派遣要請を受けての実働実績」の評価対象を全業種に広げる他、主観点評価では、「エコアクション21」認証取得を評価対象に加える。また、評価点を入札参加資格とした入札の利用拡大を図る。4月1日以降に入札公告または指名する入札案件から実施する。
総合評価一般競争入札については、地域防災力を強化し、事業者の社会貢献への取り組みの評価を充実させるため、「災害時における応援協力協定」に基づいて本市からの要請により派遣された事業者の実働実績に対して、取り組み状況に見合った評価となるよう、評価項目を見直す。具体的には、「企業の地域貢献度」の評価で、「アシストかわさき施工実績(災害協定に基づく派遣要請を受けての実働実績)」における採用業種を現在の3業種(下水管きょ、舗装、水道施設)から全業種へと拡大する。
ただ、「アシストかわさき施工実績(本市が指定する工事の完工実績)」については、対象工事が限定されていることから、現行通り3業種(下水管きょ、舗装、水道施設)を対象とする。
主観評価項目制度については、主観評価項目のうち環境への取組の評価項目について、従来のISO14001の認証取得に加えて、新たに「エコアクション21」認証取得を評価対象に追加する。「エコアクション21認証・登録制度」は、環境省が策定したガイドラインに基づき、環境への取組を適切に実施し、環境経営のための仕組みを構築、運用、維持するとともに、環境コミュニケーションを行っている事業者を、環境省が認めた第三者機関が認証し登録する制度。川崎市では、事業者をより適正に評価するとともに、技術力等の向上と社会的貢献への意欲向上を図るため、認証取得者には10点を付与する。
また、事業者のさらなる技術力等の向上や社会的貢献への意欲向上を促すための取組として、工事請負契約の一般競争入札で、評価点の合計点が60点以上であることを入札参加資格とする入札を実施する。実施する入札案件は、入札の競争性、公平性に配慮しつつ案件ごとに判断する。2020年度においては、評価点50点以上であることを入札参加資格とする入札の実施対象業種・ランクを土木A、下水管きょA、水道施設Aとしている。
提供:建通新聞社