国土交通省関東地方整備局は、品質確保と受注者のワーク・ライフ・バランス改善のため実施している「業務環境改善」(ウイークリースタンス)の対象を拡大し、地質・土質調査業務と発注者支援業務での実施を原則化することに決めた。2021年度以降に契約する業務から適用する。業務完了後には受注者に実施結果のアンケート調査を行い、実効性を高める。
ウイークリースタンスは、業務の委託に当たり、受発注者であらかじめ作業依頼の留意事項などをまとめる取り組み。これまで、建設コンサルタンツ協会関東支部、全国測量設計業協会連合会関東地区協議会・東京地区協議会と文書を取り交わし、土木関係建設コンサルタント業務、測量業務を対象に実施していた。関東地質調査業協会との意見交換で、地質調査業務でも導入するよう要望を受けたことを踏まえ、対象業務を拡大する。
これに伴い、実施要領も策定・公表。発注者が受注者に作業を依頼する場合、「適切な作業時間を設定する」ことを大前提とした上で、特に重点的に取り組む事項として、▽月曜日を依頼の期限日としない▽水曜日は定時の帰宅を心掛ける▽金曜日には依頼しない▽昼休みや午後5時以降の打ち合わせをしない―を挙げた。これに加え、▽金曜日も定時で帰宅▽その他、受発注者の合意に基づく任意の取り組み―も積極的に実施する。
初回の業務打ち合わせの際に、取り組み内容を受発注者で確認・調整し、指定の様式に取り組み事項を記録する。
業務の完了後、各項目の実施状況を記録し、2週間以内に企画部技術管理課に提出するよう求める。
提供:建通新聞社