米原市は26日、3月8日開会の定例市議会に上程する一般会計212億0200万円、特別会計82億5580万円、公営企業会計52億7480万6千円から成る総額347億3260万6千円の21年度(令和3年度)当初予算案を発表した。議会の会期は、25日までの18日間を予定。
2月の市長選挙が無投票となったことを受け、当初予定していた「準通年型」ではなく政策的・臨時的経費も含めた「通年予算」として編成し、3年連続で大台200億円超えの「過去2番目の予算規模」となった一般会計は、公共施設、道路橋梁および教育施設等のインフラ長寿命化事業と統合庁舎開庁・移転経費を盛り込み対前年度当初比6・2%(13億9000万円)の減。普通建設事業費(投資的経費)は前年度比25・9%減で31億6000万円。
また、公営企業会計は水道事業会計が38%減となったものの、汚水処理の長寿命化や耐震化、雨水整備事業などで下水道事業会計が2・9%(1億1308万円)の増となり、特別会計と公営企業会計を合わせた総額では、5・1%減となる予算編成を行った。
主なものは、庁舎関係では統合庁舎の5月6日開庁に伴う山東支所の改修事業費7750万円や備品・開庁経費を含めた統合庁舎整備事業費2億7679万円、米原駅との連絡通路整備事業2億5939万円などを計上。
教育関係では、双葉中学校の3期目となる長寿命化改良工事や河南中・米原中・柏原中のLED照明化などを含めた中学校施設整備事業費2億7790万円、市民体育館の改修や山東グラウンドのトイレ増設など行う体育施設管理運営事業に2億2934万円、米原小学校特別支援教室等改修や2校のLED・3校の高圧受電設備改修を行う小学校施設整備事業に1億8800万円―をそれぞれ計上。
一方、土木費では、道路新設改良事業費に総額3億1340万円を計上、バイパスを整備して通学路の安全対策を図る顔戸八田羽織線の交差点改良工事や舗装工事をはじめ、狭小区間の解消と歩行者等の安全を図るための板戸市場線の道路改良工など、将来のまちづくりに必要な道路整備や道路の利用者が安心して安全に通行できる道づくりを目指して整備を着実に進めていく。
また、橋梁の維持管理事業費には1億6500万円を計上、昭和橋の架け替え工事や新庄橋他の修繕工事、水道事業では8770万円を計上し磯浄水場の耐震補強工事を進めていく。
このほか、2億1224万1千円を減額する20年度(令和2年度)一般会計補正予算案なども上程する。内容は、減額精査やコロナ関連経費など。
米原市の21年度当初予算案の内容は次の通り(関係分のみ抜粋)。
【総務費】
▽統合庁舎整備事業=2億7679万6千円(備品購入費・山東支所書架購入費)、1559万4千円(職員駐車場整備測量設計・工事)
▽連絡通路整備事業=2億5939万8千円
▽米原駅東口まちづくり事業=741万6千円(曳山展示施設検討業務他)
▽米原創生総合戦略推進事業=1404万5千円(テレワーク移住体験事業補助他)
▽山東支所整備事業=7750万円(間仕切り・屋上防水・外壁・建具・食堂棟空調改修他)
▽公共交通対策事業=1億4145万9千円(近江鉄道沿線地域公共交通再生協議会負担金他)
▽総合的空家対策推進事業=4108万5千円
▽駅周辺地域活性化事業=1277万5千円(柏原駅周辺整備基本設計業務他)
▽防犯対策事業=1021万4千円(防犯灯設置補助金354万円/37自治会、295基、防犯灯新設改修工事92万円/5自治会、13基)
▽交通安全対策事業=2018万3千円(キッズゾーン路面標示・通学路グリーンベルト等整備工事1920万円他)
【消防費】
▽消防施設整備事業=4555万3千円(消防車両購入1408万円、防火水槽新設工事1000万円/間田、消防ポンプ4台購入623万円他)
▽災害対策事業=1億2234万1千円(防災情報伝達システム移設委託3850万円他)
【民生費】
▽人権施設管理運営事業=3429万2千円(人権センター空調設備修繕設計他)
▽社会福祉施設等管理運営事業=4億9128万3千円(やすらぎハウス長寿命化工事2億0200万円、ケアセンターいぶき空調更新工事8200万円、吉槻診療所移転改修工事7090万円他)
▽非核・平和事業=25万6千円(平和象徴モニュメント建立検討他)
▽障がい者福祉施設整備支援事業=4076万5千円(作業所2ヵ所建設補助金他)
▽子ども・子育て支援事業=3億8680万6千円(米原小児童クラブ施設整備1億9937万円、送迎用公用車購入1190万円他)
▽保育所・認定こども園管理運営事業=4億2217万4千円(空調設備設置・門扉改修工事1300万円他)
▽私立保育所等運営事業=8億3442万8千円(私立保育所等整備補助金9625万円他)
【教育費】
▽幼稚園管理運営事業=2954万3千円(施設改修工事費900万円、幼稚園在り方検討会他)
▽小学校施設整備事業=1億8800万円(改修工事1億5000万円/米原小特別支援教室、山東小・大原小校舎LED照明、息長小・春照小・米原小高圧電設備、設計等3000万円/柏原小・河南小校舎LED照明改修、坂田小長寿命化改良基本設計/21〜22債務負担)
▽中学校施設整備事業=2億7790万円(工事2億6000万円/双葉中長寿命化改良3期、米原中・柏原中LED照明改修、河南中校舎屋根瓦補強、設計等1200万円/河南中校舎LED照明改修他)
▽学校給食事業=3億6136万2千円(西部給食センター真空冷却機・トラックイン蒸し庫更新1700万円、東部給食センター蒸気発生器蓄熱槽交換工事1000万円)
▽市民交流プラザ管理運営事業=6765万3千円(火災受信機更新工事等1700万円他)
▽学びあいステーション管理運営事業=1億6474万7千円(照明設備等改修工事630万円、改修工事設計業務125万円他)
▽体育施設管理運営事業=2億2934万円(市民体育館改修工事および山東グラウンドトイレ増設工事1億5700万円他)
▽図書館管理運営事業=5900万5千円(近江図書館LED化設計業務320万円他)
【商工費】
▽商工振興事業=9562万2千円(工場誘致奨励金3025万9千円、長浜地方卸売市場出資金500万円他)
▽観光関連施設管理運営事業=9764万4千円(醒井水の宿駅防犯カメラ設置工事260万円、同屋根雨漏コーキング工事200万円、PFIアドバイザリー業務4697万円他)
【農林水産業費】
▽農村総務事業=1028万2千円(甲津原交流センター屋根改修工事500万円、蓮原農村公園トイレ撤去工事190万円他)
▽土地改良区支援事業=5297万7千円(天の川沿岸・入江干拓・長浜南部・姉川各土地改良区改修事業等支援)
▽農村整備事業=6077万8千円(大規模土地改良事業計画調査1760万円、ため池耐震化整備計画策定1000万円他)
▽水産業総務事業=242万9千円(漁場保全対策工事200万円他)
▽林業振興支援事業=3415万1千円(旬彩の森長寿命化設計970万円他)
【土木費】
▽道路維持管理事業=1億7568万円(幹線市道舗装補修8000万円/市道春照清滝線、市道藤川相撲庭線、市道能登瀬多和田線・市道宇賀野飯線・市道春照1号線、自治会要望小規模補修工事3880万円/40ヵ所、市道能登瀬多和田線舗装修繕設計600万円他)
▽橋梁維持管理事業=1億6500万円(橋梁修繕工事1億3000万円/昭和橋、新庄橋、新町橋、六川入江橋、点検業務2000万円/近江陸橋、藤子川大橋、伊吹橋、春日橋、清水橋、設計業務1000万円/大富橋、岩屋谷線2号橋)
▽除雪事業=1億8287万2千円(除雪作業委託料8800万円/路線延長L318、消雪施設点検含む、井之口地区消雪管路工事3300万円、同設計業務700万円他)
▽米原駅自由通路事業=2381万1千円(西口円形広場利活用推進委託200万円、同周辺工事130万円他)
▽道路新設改良事業=3億1340万3千円(市道板戸市場線道路改良工事7000万円[L200b]および同線用地測量1500万円[L480b]、市道顔戸能登瀬線右同4100万円/L200b、市道顔戸八田羽織線右同3000万円/交差点改良、同舗装工事2000万円/A1930平方b、市道市場間田線舗装工事1600万円/A1500平方b、坂田駅前広場改修詳細設計1000万円/A3000平方b他)
▽河川維持管理事業=3898万7千円(防災工事950万円/5ヵ所他)
▽急傾斜地崩壊防止対策事業=9915万円(下丹生地区急傾斜地崩壊防止対策工事4000万円、志賀谷地区右同対策3700万円/測量、土質調査委、詳細設計、県営右同対策事業負担金1915万円(梅ケ原、下丹生、近江さくらが丘、米原)
▽公園検討事業=1829万8千円(仮称・磯公園整備基本設計業務880万円および進入路調査設計業務920万円)
▽住宅管理事業=1221万8千円(市営住宅・改良住宅修繕料1100万円他)
◎公営企業会計
【水道事業】
▽磯浄水場改良工事=8770万円
▽入江地先配水管布設替工事他=7362万円
【下水道事業】
▽資本的支出=19億8031万円(清滝地区管渠敷設工事、公共汚水桝設置工事他1億2983万1千円、多和田地区雨水整備用地購入費2000万円他)
提供:滋賀産業新聞