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建通新聞社四国
2021/02/25

【香川】環瀬戸内海地域交流促進協 産業連携に主眼

 環瀬戸内海地域交流促進協議会(会長・佐伯勇人四国経済連合会会長)は、2月15日に開いた2020年度の初会合で今後の方向性を協議し、物流機能の強化や自治体による産業基盤の整備など「産業連携」に主眼を置いた取り組みを進めていくことを決めた。新型コロナウイルス感染症拡大の中でも、物流関係の大型車両の交通の減少が1割にとどまっていることを踏まえたもので、本州四国連絡高速道路と接続する高規格ネットワークの拡充、工業団地などの整備、地域活性化インターチェンジ(IC)やスマートICの整備、各県による(企業)誘致補助制度の創設などを具体策として挙げた。
 同協議会は地域の経済団体(四国経済連合会、中国経済連合会)や、兵庫・岡山・広島県と四国4県、国土交通省四国運輸局・中国地方運輸局・四国地方整備局、本州四国連絡高速道路会社などで構成。「2020年度までに本四間の交流人口1000万人増」(6742万人)を目標に、瀬戸内海に面する本州と四国の交流人口拡大に向けた取り組みを進めている。
 今回の会合では、当初目標について、19年度時点で目標を下回ったことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響による規模・期間が見通せないことから、新たな目標を「これらの影響が明らかになった時点で再設定する」こととし、関係自治体が一体となって交流人口増に向けた取り組みを進めていくことを確認した。
 その上で、コロナ禍での本四高速交通量について、物流を担う大型車を増やす必要があると判断。物流機能の強化として、本四と接続する高規格ネットワークの拡充やサービスエリアやパーキングエリアの大型車駐車ますの拡充、産業基盤整備として工業団地などの整備、地域活性化IC・スマートICの整備、県による誘致補助制度の創設など「産業連携」の取り組みを強化する方針を打ち出した。
 一方、コロナ禍で大幅に交通量が減少している小型車を増やすための取り組みとして、観光事業の振興や観光の環境整備が必要との認識でも一致。具体策として、各県のGoToキャンペーンや西日本高速道路会社によるドライブパス、2次交通の改善、MaaS、道路ネットワーク整備などを挙げた。
提供:建通新聞社