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日刊建設工業新聞
2021/02/24

【鳥取】「測量等業務」総合評価/地域密着型は800万円まで/測量業務は適用対象外/「事務所位置」は先送り

 「測量等業務」の総合評価(簡便型、地域密着型)で、県土整備部は地域密着型の発注対象額を現行500万円から800万円に引き上げる方針を固めた。また、発注件数の少ない測量業務は総合評価の対象外とする。
 これらの見直しは県測量設計業協会など団体との意見交換を踏まえ、21年度の対応を決めた。22日までに県測協に方針を伝えており、21年度は見直し内容に沿って試行を継続し、22年度から本格的に総合評価を導入する。
 これまで同部は▼地域密着型の受注減点(手持ち業務件数)に簡便型の受注減点を効かして下位業者を救済する案▼地域密着と限定公募の評価項目「事務所位置」では、準県内業者の点数を引き上げる案―をまとめ、業界に投げ掛けていた。
 これに対し、業界は地域密着の減点方法に否定的な意見を寄せ、それよりも発注件数を増やすよう要望。「事務所位置」についても一部、反対する声が出ていた。
 同部は地域密着の減点見直しを撤回するとともに、発注件数を増加させるため発注金額帯を現行200万円〜500万円から300万円〜800万円に引き上げる。これに伴い簡便型は現行500万円以上から800万円以上となる。
 引き上げ理由に「労務単価や積算基準の改定による設計金額の上昇、消費増税がある」(県土総務課)と説明。設計金額を比較すると、10年度500万円程度の同じ業務が20年度の場合は800万円以上に上昇しおり、現行の金額帯では発注件数を一定確保するのは困難と判断した。
 一方、「事務所位置」については、根強い反発があることから21年度も「検討課題」として先送りする。また、測量業務は発注件数が少なく「業務実績を作るのも難しい」(県測協会員)といった声があり、総合評価の適用対象外とする。
 同部は21年度、これら対応方針に基づいて総合評価の試行を継続。地域密着は可能な限り分離発注して件数確保に努めるほか、簡便型は全体件数の半数以上に適用する。

日刊建設工業新聞