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建設新聞社
2021/02/22

【東北・山形】久米設計を特定/高畠町新庁舎建設基本・実施設計プロポ

 山形県高畠町は、新庁舎建設基本・実施設計業務の公募型プロポーザルの審査結果を公表し、最優秀者に久米設計を特定した(評価点=176・97)。
 第1次審査の応募者は8社。16日に非公開で行われた第2次審査でプレゼンテーションを行ったのは5社で、次点の優秀者には東畑建築事務所・空間芸術研究所(山形市)設計JV(評価点=157・78)が選ばれた。
 同町高畠436地内にある役場庁舎(RC造3階建て、延べ4210平方b、1968年建設)は、これまで部分的な改修整備で延命化を図ってきたが、築後50年以上の経過で外壁にひび割れが発生し、一部窓口業務を隣接する中央公民館などに移転するなど老朽化、狭あい化に対処しているが、耐震補強工事を施していないことから建て替えを立案した。 
 計画では、新庁舎は現庁舎南側の来庁者駐車場付近に建設するとし、耐震構造を予定。想定規模はRC造による約5200平方b(付属棟含まず)で、基本方針として▽防災拠点として安全・安心な庁舎▽町民にやさしく誰もが利用しやすい庁舎▽将来を見越した効率的で経済的な庁舎▽地球環境にやさしい庁舎▽温かみがあり町民に親しみやすい庁舎―の5点を設定。これらに従い、ユニバーサルデザインの採用などのほか町民ホールの設置、非常用発電設備の配備、ZEB化の採用、中央公民館機能の付与などを基本計画に盛り込んだ。国土交通省基準による庁舎面積約3700平方bに加え、中央公民館機能面積約1200平方b、町民スペース約300平方bの内訳となる見通し。
 審査結果と同時に公開された審査委員会(委員長=渡部富士男副町長)の総評では、最優秀者案について唯一2階建ての低層構造を提案したシンプルさと、L型の庁舎配置および周辺景観への配慮が高評価を受けた。庁舎、中央公民館、町民交流機能がうまくゾーニングされ、防災拠点としての対応可能性や建設コストの縮減可能性についても評価ポイントだったとしている。
 履行期限は基本設計業務が2022年3月18日までで、実施設計業務が23年2月28日まで。22年度内を造成工事、23〜24年度を本体工事期間とし、25年5月の供用開始を見込む。開庁後、25年度内に現庁舎および隣接する現中央公民館の解体を完了させ、外構工事を施すスケジュールだ。
  概算事業費は約35億円(内訳は新庁舎建築工事30億5000万円、外構および解体工事に4億5000万円)を試算している。

 提供:建設新聞社