神戸市は2月17日、総額1兆8531億円規模の2021年度当初予算案を発表した。神戸経済の回復に向け、基盤となるインフラ整備などに予算配分し、普通建設事業費は対前年度当初比7・3%増の967億9926万円。本庁舎2号館の再整備や新たにポートアイランド活性化事業などを盛り込んだ。
解体工事が進む本庁舎2号館再整備事業は、新年度に設計・施工業者の公募・選定を行う。新年度予算額は5000万円で、債務負担行為として29年度までの限度額195億円を設定。また、隣接する連絡ロビー・エネルギー施設整備も6月の着工を予定し、工事費1億円を計上するとともに、債務負担行為として23年度までの限度額74億円を設定する。
新規事業のポートアイランド活性化には9億4300万円を投入し、青少年科学館のリニューアルに向けたプロポーザルを実施する他、ポートアイランドスポーツセンター再整備基本計画を策定する。また、六甲アイランドの活性化も進めるため、AOIA跡地の基盤整備などに取り組む。予算額は1億6250万円。
市内産業の活性化対策として、西神戸ゴルフ場を活用した新産業用地の供給を計画。新年度は調査などを行うため、1億7000万円を充てる。
駅周辺のリノベーション事業は、新神戸駅の駅前広場再整備で設計に着手するとともに、生田川公園再整備基本計画策定と実施設計を行う。神戸駅でも駅前広場再整備設計を実施する。垂水駅は西側広場の高質化やロータリー整備などに着手する。予算総額は237億8000万円。
税関前歩道橋のリニューアル事業は、6月に着工するため工事費など3億8650万円を計上する。
磯上公園の体育館建設に合わせて公園南側部分の再整備を行うため、基本計画策定と実施設計を外注する。予算額は2500万円。
予算の内訳は、一般会計が対前年度当初比3・8%増の8703億6100万円。特別会計が同2・6%減の6535億4100万円。下水道事業会計が同6・2%減の634億8600万円、港湾事業会計が同2・1%増の831億6100万円、高速鉄道事業会計が同27・4%減の558億6400万円、水道事業会計が同9%増の544億2300万円となる。
提供:建通新聞社