国土交通省高知港湾・空港整備事務所は3次補正予算を活用し、浦戸湾三重防護事業の一環として、高知港海岸の堤防や護岸改良工事3件の一般競争入札を3月までに公告する。
「高知港海岸湾口地区堤防(改良)工事」は、工事規模2億5000万円以上6億9000万円で発注する。三重防護のうち、第2ラインと呼ばれる外縁部堤防の地震・津波対策で、本工事では延長約900bの千松公園東区間の一部となる延長約180bで本体工を進める。この区間は、既設堤防がマンションや住宅の後背地にあることから、マンションなどの前面に高さ約11b、天端幅6b程度の堤防を新設。本体工の他に、土工、基礎工や鋼矢板約300本の止水矢板工も進める。千松公園東区間では、これまで仮設道路の工事は実施したが、本体工は今回が初めてとなる。
「高知港海岸湾口地区堤防(改良)工事(その2)」は、1億5000万円以上2億5000万円未満の規模で発注する。施工場所は、県道春野赤岡線と県道桂浜宝永線が合流する丁字路の少し東側の新港西区間で、延長90bの本体工を進める。この区間は既設堤防を嵩上げする形で施工を進めており、高さ約11b、天端幅6b程度の堤防とする。本体工の他に、土工、基礎工、洗掘防止工、構造物取り壊し工などを進める。
「浦戸湾海岸護岸(改良)工事」の工事規模は2億5000万円以上6億9000万円未満。施工場所は第3ラインと呼ばれる浦戸湾内部護岸のうち、石油基地などがある五台山タナスカ地区の埋め立て地北西端の延長約50b。既設堤防の前面に鋼管矢板約50本を圧入し、今後の本体工に備える。
浦戸湾三重防護事業は、南海トラフ地震による揺れと津波から高知市内を守るため、2016年度から15年をかけ、総事業費600億円(うち直轄事業350億円)を投入し、堤防や護岸などの改良を国と県が連携して進めている。
提供:建通新聞社