国の第3次補正予算の成立を受け、高知県と4市町は道路メンテナンス事業として総額7億3800万円を投入し、橋梁やトンネルなどの修繕工事や設計、点検を進める。各自治体とも2月または3月補正予算で事業費を計上し、予算成立後速やかに工事を発注または設計を委託する。
高知県の橋梁には4億1500万円を計上、8橋の修繕工事と1橋の撤去の他、点検も進める、修繕工事を実施するのは、赤野川橋(安芸市、県道高知安芸自転車道線)、宇佐大橋(土佐市、県道横浪公園線)、川崎橋(四万十市、県道江川崎停車場線)、孫六山橋(宿毛市、県道宿毛津島線)、曙橋(宿毛市、県道宿毛津島線)、芳井橋(三原村、県道土佐清水宿毛線)、石原4号橋(宿毛市、県道宿毛宗呂下川口線)、下の加江大橋(土佐清水市、国道321号)。いずれも2014〜18年度に実施した点検で、早期措置段階のV判定を受けたことによる修繕。また木和田橋(三原村、県道中村宿毛線)は、現道の拡幅に伴い隣接して新たな橋があることから撤去する。
県では18年度までに実施した1巡目の点検でV判定を受けた橋梁について、23年度までの2巡目の点検までに修繕などの措置を完了させることを目指している。対象の橋梁は320橋で、昨年12月現在、全ての橋梁で設計に着手しており、うち152橋で工事が完了している。
県管理のトンネルには事業費1億1800万円を計上。V判定を受けた白髪隧道(本山町・県道坂瀬吉野線)では、総延長820bのうち県管理分の延長474・9bで裏込注入工による修繕工事を実施する。設計は、網川トンネル(高知市・県道弘瀬高知線)、長者トンネル(仁淀川町・国道439号)、今成トンネル(越知町・県道伊野仁淀線)、境野隧道(仁淀川町、国道494号)、壁地トンネル(津野町、国道197号)、飯母大一トンネル(梼原町・国道197号)、川口トンネル(梼原町・国道197号)、伊豆田トンネル(四万十市、国道321号)で実施。いずれもU判定だが、予防保全の観点から対策を進める。
県管理の道路付属物には事業費6500万円を計上。高知空港地下道(南国市、県道前浜植野線)と安和洞門4(須崎市、県道久礼須崎線)で修繕工事を進める。
県以外で補正予算を活用するのは、室戸市、土佐市、四万十市、奈半利町。このうち室戸市は事業費8600万円で、佐喜浜橋の設計と落合橋など10橋の工事を進める。土佐市は事業費900万円で、ビンクシ1号橋など3橋で設計を実施する。四万十市は事業費4000万円で口屋内トンネルの修繕に充てる。奈半利町は500万円で橋梁点検を進める。
提供:建通新聞社