県企業局は「県企業局本局新庁舎(仮称)建設工事基本設計業務委託」の公募型プロポーザルで、山下設計(東京都中央区日本橋小網町6―1)の技術提案書を特定した。9者が参加表明書を提出し、このうち6者が技術提案書を提出。3日の専門委員会において技術提案書を審議し、特定した。履行期間は11月1日まで。基本設計完了後に実施設計に着手する。2021年度予算には、実施設計業務に限度額1億2400万円(21〜22年度)の債務負担行為を設定している。
新庁舎の建設場所は新都市ビル跡地で、千葉市中央区中央4―13―14外地先。敷地面積は2684・29u。用途地域は商業地域。施設規模は延べ約1万2350u。21〜22年度に実施設計を行い、22〜25年度に建設工事を進め、25年度中の供用開始を目指す。
技術提案では▽空間構成▽災害時等の業務継続▽ライフサイクルコスト低減――の3つの課題を設定していた。
20年9月に策定した「県企業局本局新庁舎(仮称)建設基本計画」では、新庁舎の規模を地下1階地上8階建て延べ約1万2350u(駐車場含む)とし、概算事業費を新都市ビル地下埋設物解体費用(知事部局負担分)を含め約82億円(移転費用や備品調達費用等は除く)とした。
機能としては▽業務遂行上の利便性、機能性に優れた庁舎▽災害に強い構造と機能を備え、災害発生時に柔軟に使用できる庁舎▽災害対策活動の拠点としての機能を十分に発揮できる庁舎▽長時間にわたり機能的で十分な経済性を備えた庁舎▽環境負荷の低減や周辺環境に配慮した庁舎▽県民が親しみやすい開放的な庁舎――を目指す。
基本計画によるフロア構成は、地下1階が駐車場、地上1階がエントランス・展示室・テナント、2〜8階が事務室などのイメージとなっている。面積は▽事務室約3850u▽会議室約450u▽倉庫・書庫約700u▽共用スペース約4200u▽固有業務スペース約1530u――を想定している。
駐車場を除く新庁舎の規模は約1万730u。地下1階に配置する駐車場の想定面積は約1620uで、台数は47台以上。ほかに、50u程度の駐輪場の設置を想定。
事務室等の内容は、2階が知事部局、会議室、機械室等、3階が知事部局総務ワークステーション、4〜8階が企業局各課等。2階の知事部局会議室と4階の企業局会議室には、災害発生時活用可能なスペースを確保する。
企業局は、水道局と企業土地管理局が統合し19年4月に発足。本局機能を県庁から離れた2か所に分散配置したまま業務を行っている。
危機管理上の観点などから県庁周辺への移転・集約化が課題となっているため、20年2月県議会において新都市ビル跡地の新庁舎の建設を表明していた。