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建通新聞社
2021/02/18

【大阪】大阪市が21年度予算案 夢洲整備本格化

 大阪市は、2021年度当初予算案を発表した。一般会計の投資的経費は2145億円で、対前年度比2・3%減となった。建設関連では、25年大阪・関西万博の会場となる夢洲地区のインフラ整備工事を本格化する他、南部こども相談センターの再整備、夢洲の物流車両交通円滑化対策などに新規着手する。
 夢洲地区でのインフラ整備事業では、総額176億5500万円(20年度繰り越し分9億4000万円含む)を計上した。このうち、土地造成・基盤整備には74億3900万円を投入。昨年度に引き続き、万博に向けた土地造成工事を進める他、夢洲域内の道路(観光外周道路、高架道路)・上下水道の工事などに取り組む。
 また、鉄道・道路・海上アクセス整備には102億1600万円を計上。南ルート・北港テクノポート線の工事の他、アクセス道路として此花大橋、舞洲幹線道路、夢舞大橋、夢洲幹線道路の拡幅工事に着手する。舞洲東交差点では立体交差化に向けた詳細設計を行う。また、海上アクセス整備として、小型旅客船利用を想定した浮桟橋の整備工事や波除堤の詳細設計などを実施する予定だ。
 夢洲関連では他に、物流車両の交通円滑化対策に着手する。当初予算案に新規で4億3100万円を計上し、コンテナ車両が待機するためのコンテナ車整理場の整備などに着手する考えだ。
 こども相談センターの機能強化では、平野区にある南部こども相談センターの再整備に新規着手する。工事は一部施設の新築移転と既存施設の改修を予定。21年度は1900万円を計上し、基本計画を策定する方針だ。
 新築工事は24〜25年度、改修工事は26年度に実施するスケジュールを組む。新築規模は3階建て延べ2000平方b(居室フロア=1500平方b、活動フロアや会議室=500平方b)を想定。改修する既存施設の規模は鉄筋コンクリート造地下1階地上4階建て延べ2424平方bとなっている。所在地は平野区喜連西6ノ2ノ55。
 淀川左岸線2期事業には、239億2500万円(20年度繰り越し分60億3000万円含む)を計上。堤防と一体となったトンネル築造工事を前倒し、万博開幕時にシャトルバスの通行を目指す。
 当初予算案総額は3兆5398億円で、対前年度当初比2・6%の増となった。内訳は一般会計1兆8301億円(対前年度当初比3・4%増)、特別会計1兆7097億円(同1・8%増)。

提供:建通新聞社