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鹿児島建設新聞
2021/02/17

【鹿児島】鹿児島市2021年度当初予算案(2661億)/中央駅西口道路を整備

 鹿児島市の2021年度当初予算案は、一般会計が総額2661億5400万円で前年度当初比4%(109億5700万円)の減となることが分かった。当初予算案が減額となるのは、17年度以来。事業数は新規70件、拡充103件で、新型コロナの影響等を受け109件を見送った。鹿児島中央駅西口地区周辺道路整備事業には5億8200万円を充て、武32号線や武25号線の拡幅に着手。建て替えを計画する松原小では新築、八幡小では既存解体に入る。
 前倒し分を除く実質的な予算案は、約2700億円(4・4%減)。普通建設事業費は、新南部清掃工場整備・運営事業や中央町19・20番街区市街地再開発事業などが終了したことを受け、前年度比23・3%(97億2507万円)減の319億9625万1000円となる。 
 新規で取り組む鹿児島中央駅西口地区周辺道路整備事業は、JR九州が構想する再開発に伴い、武32号線(L153m)と武25号線(L90m)の拡幅を計画。再開発事業のスケジュール次第ではあるが、21年度中の拡幅完了を目指す。また、田上小周辺の土地区画整理事業には、地域の課題等を整理するための調査・検討にかかる費用として494万8000円を計上した。 
 学校施設関係では、校舎建替事業(8億6841万2000円)で松原小の新築(RC造4階建4243u程度)や八幡小の既存解体(校舎3号棟・RC造3階建2059u)を予定。八幡小は、順調に進めば22〜23年度に新築に入る見通しで、施設規模はRC造3階建2138u程度を想定している。2月補正予算に13億7075万を予算化した校舎・屋体等整備事業には24億7510万9000円を配分し、校舎・屋内運動場の大規模改造、長寿命化改良、増築などを行う。 
 道路関係では、武武岡線の検討を進めるほか、新たに向川原惣福線の予備設計に着手し、無電柱化推進計画は城南線の本体工事に向けた支障物件移設を行うとともに、地中化が完了した高麗本通線の路面整備を推進。道路・橋梁の整備(27億8000万5000円)では東俣線・田中園橋の改良などを見込む。 
 平川動物公園では自走式立体駐車場の新設に伴い、影響を受ける水路の付け替えを促進。市営住宅建て替え(11億3010万1000円)は、20年度に引き続き、大明丘住宅(34戸)と西伊敷第一住宅(31戸)の整備を進めるほか、玉里団地住宅(42戸)で着工し、22年度までの2カ年で整備する。 
 大型プロジェクトを見ると、サッカー等スタジアムは整備に向け関係団体や市民等に周知するためのシンポジウム開催予定。児童相談所、磯新駅設置、路面電車観光路線は、関係機関との検討や広報活動などを行う。市債を除いた歳入と元金を除いた歳出を比較したプライマリーバランスは2000年度以来の赤字となり、財政課は「コロナ禍で厳しい財政状況ではあるが、可能な限り普通建設事業を確保するため、市債を積極的に活用したことが要因」と解説した。

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