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北海道建設新聞社
2021/02/10

【北海道】恵庭市が新工業団地造成の可能性調査実施を検討

 恵庭市は、新工業団地造成に関する可能性調査の実施を検討している。現在、工業団地内にある市有地は全て埋まっていて、同程度の規模の未利用市有地もない状態。調査では需要の有無や必要な土地の広さ、事業の進め方などを把握する考えで、改訂中の中小企業振興基本計画にも盛り込んでいる。JR3駅を中心としたコンパクトシティの形成が進む中、工業団地を今後どのように位置付けていくのかなど、まちづくり全体の在り方を踏まえながら方針を固める考えだ。

 工業団地8カ所のうち、最も新しい戸磯南工業団地は2019年度に造成。完成前に区画が完売するなど、需要の高さをうかがわせた。

 また、同団地の造成に当たっては、個人・法人を含めた地権者で構成する恵庭戸磯南地区区画整理組合を設立。業務代行者の伊藤組土建・玉川組共同体が設計・施工のほか、工業団地の販売、運営事務を担う方式を採用した。

 19、20年度には合計7社が進出した。市担当者は、高速道路や国道が通り、札幌市や空港、港を結ぶ交通アクセスの良さが企業誘致につながっていると指摘。水質の良さや雪が少ないことも利点に挙げている。

 中でも製造業は食材を仕入れやすい立地である恵庭市に合っているとし、「市内では農業が盛ん。加工して付加価値を上げて道内外に出荷できれば良い。北海道のセントラルキッチンを目指したい」と話す。

 市内に未利用市有地はないものの、未操業の土地が4カ所9・3ha、未操業で売却意向のある土地が4カ所3・9ha存在する。新工業団地造成の判断材料とするために需要を把握するだけではなく、企業と企業の仲介にも注力し、既存の土地の有効活用を図っていく。