日本建設業連合会北陸支部(芦田徹也支部長)と新潟県土木部の意見交換会が9日、新潟市中央区で開かれ、週休2日および生産性向上に関し、双方が連携していくことを確認した。
生産性向上では、ICTや3次元データの活用、工事書類の簡素化などを挙げた。県発注工事のICT活用事例は国に比べ少ないことから、中小建設業が建機を使用しなくてもよい簡易型ICT工事が21年度にも導入されるもよう。また、建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録数は、20年10月時点で許可業者約9900社のうち、7−8%だとし、総合評価落札方式のインセンティブについて、県は「登録が少ない。逆に加えれば登録が増えるのかもしれないが、義務、推奨工事の設定はない。建設業界の動向を踏まえ検討する」と述べるにとどめた。日建連の1次下請は90%以上が登録している一方、2次が30%、3次では10%程度だという。
中長期的な公共事業予算の確保について、日建連は社会資本整備などが県民の安全安心につながるとし、防災・減災対策を着実に進めるとともに、安定持続的な予算を確保するよう要請したほか、今冬の大雪を踏まえ、有事の際のガイドラインの必要性を説いた。
芦田支部長は「地域の守り手として大きな使命を感じる。県民が安全安心に暮らすための災害への備えがまだ十分ではない。担い手の世代交代の道筋をつけなければいけない」と強調し、県土木部の星丈志副部長は「建設産業は地域の安全安心を担う重要な産業。厳しい財政だが、有利な県債を積極的に活用していく」と理解を求めた。