草津市と栗東市で協議が進められていた「新火葬場」の建設候補地は、栗東市の小野地先に決定した。今後は、21年度に事務組合の設立を行い、基本計画や環境アセスメント、用地測量を実施し、22年度にはPFI実施方針、用地買収、造成設計、23年度にPFIでの事業者選定を行い、24〜26年度に造成・建設工事、27年度の稼働を目指す。
候補地となるのは、栗東市小野地先にある県立国際情報高校近く、市道小野六地蔵線沿いの敷地約3万平方b。付近には栗東墓地公園、栗東湖南インターチェンジなどがある。両市は、土地の規模、形状、権利関係、周辺住宅地との距離や主要道路との接道など、複数箇所ピックアップし、調査を行い比較検討した結果、現地を候補地とした。
概算事業費は、PFI方式で実施した場合、火葬炉1基1日当たりの稼働件数を2・5件として、用地取得、造成工事費を含まず建設費のみで約25億円を見込んでいる。また、計画では新施設の火葬炉は最終的には7基設置と現行より倍増するが、スタートの段階では5基〜6基の設置稼働から始める見通し。
県内自治体で唯一、火葬場施設が無い栗東市において、市民の7割が草津市営火葬場(東草津4丁目3―27)を利用している。昭和55年に建設した同施設は、経年劣化により老朽化が進んでおり、2065年には火葬件数が倍増する見通しで、同市が草津市と共同で火葬場を整備・運営する場合、所有の施設の容量が25〜26年度頃には限界に達するとみられ、近々の建替えが必要とし、栗東市では昨年度検討委員会に諮問。「高齢化による需要増が見込まれ、火葬場の整備が必要」「草津市と2市による広域行政を推進し、スケールメリットを活かした効率的・効果的な火葬場の共同整備を進め、共同運用で将来にわたり質の高いサービスを」「整備にあたってはPFIなど民間事業者の資金やノウハウ等の導入を検討し、整備費用や維持管理経費の縮減に努めること」―との答申を受けている。
提供:滋賀産業新聞