堺市は2月8日、泉北ニュータウン駅前再編整備事業、中百舌鳥駅周辺や津久野駅周辺の都市再開発推進事業などを盛り込んだ2021年度当初予算案を発表した。投資的経費は370億6000万円。4月からの供用開始を見込む大浜体育館建て替え整備事業の完成などで大きく減額したため、対前年度当初比26・2%(131億2000万円)の大幅減となった。
主要事業では、泉北ニュータウン駅前再編整備事業に9億8153万円を盛り込み、田園公園などの再整備工事、泉ケ丘駅周辺の歩行空間整備工事、光明池駅前での活性化ビジョン作成を行う。大和川沿川の自転車通行環境整備には4億5664万円を計上し、阪堺線大和川駅付近でサイクリングを軸に体験型自転車教育機能を持つにぎわい創出施設の事業者募集などに充てる。
都市再開発推進事業では、中百舌鳥駅前空間の活用について、駅前機能の在り方の検討や民間活力の導入に関する調査検討を進める。津久野駅周辺でも、市街地再整備を目指した基本計画の検討などを予定している。新規地区土地区画整理事業では、選定を進めている対象地区の検討や基本調査などを実施。また、総合交通体系調査として、堺駅と堺東駅を結ぶ新たな交通システムの導入計画策定に入る。
他の建設関連事業として、屋外プールなどの老朽化が進む金岡公園でPFIなど民間活力導入を目的とした事業手法の検討事業を進める。J―GREEN堺では照明設備や日よけ施設の増設を見込む。百舌鳥・古市古墳群の保全・活用事業には1億0193万円を盛り込み、長塚古墳などの環境整備や御廟山古墳整備へ向けた設計を行う。待機児童対策の施設整備については、認定こども園整備事業として22年度までに創設7カ所、増築・改築2カ所を計画。また、小規模保育整備事業では、3カ所の創設を目指す。
上下水道関連事業では、水道施設の老朽化対策事業に46億9420万円、耐震化事業に25億1517万円。下水道施設の耐震対策に6億9300万円、浸水対策に47億7300万円、老朽化対策に66億6700万円を盛り込んだ。
予算案の各会計の内訳は、一般会計4236億円(対前年度当初比1・3%減)、特別会計2497億8593万円(同0・1%増)、水道事業会計267億7988万円(同4・7%増)、下水道事業会計599億6565万円(同2・8%増)で、総額は7601億3147万円(同0・4%減)となる。
提供:建通新聞社