県土整備部は8日、2021年度土木公共事業の当初予算案434億7200万円を取りまとめた。前年度当初(431億9100万円)に比べて0・6%増(2億8000万円)と、前年度並みを見込んだ。26日開会予定の2月定例県議会に提案する。
一般公共は265億8100万円、単県公共は97億1400万円を計上。一般直轄事業負担金には27億9200万円を盛り込み、おおむね前年並みとなった。
主な事業は地域高規格道路に50億4200万円。前年から約10億円を積み増し、岩美道路に27億3600万円、倉吉関金道路、北条JCT、倉吉道路の国道313号に22億7600万円、江府道路に3000万円を投入する。
流域の関係者が取り組む「流域治水」には500万円を計上し、大路川流域(鳥取市)をモデルに浸水深表示板を設置するほか、県農林部は別途予算600万円を充てて流域内の農地や農業用施設の基礎調査を実施する。
このほか樹木伐採と河道掘削では、県単独の起債事業5億5500万円を充て、国第3次補正の「国土強靭化5カ年加速化対策」に引き続いて対策を進める。樹木伐採は大井手川放水路(鳥取市南安長)など82カ所、河道掘削は北田川(倉吉市福庭町)など18カ所を計画している。
また、智頭町の大呂地すべり対策は単県事業6950万円を計上。地すべり観測を継続するほか、一定規模の災害に備えた対策工として北股川の仮排水管を増設する。
当初予算について、今後同部は国第3次補正と連動させた「15カ月予算」に組み入れ、新年度にかけて切れ目ない執行を目指す。
日刊建設工業新聞