滋賀県は8日、ウィズコロナ・ポストコロナ時代を見据えた施策構築を方向性として編成した21年度当初予算案を発表した。一般会計は6669億8000万円(新型コロナウイルス感染症対策分1021億3800万円含む)、特別会計2333億2900万円、企業会計1323億1800万円の総額1兆0326億2700万円。
一般会計は前年度に比べ964億8000万円の16・9%増で、特別会計は66億5200万円の2・8%減。企業会計は137億4400万円の11・6%増。新型コロナウイルス感染症対策に伴うもので一般会計は増加しており、通常分のみになると金額は減少している。事業の主なものとしては、希望が丘文化公園施設整備事業費に8・2億円計上。内訳は希望が丘文化公園施設整備費4・9億と長寿命化等推進整備費3・2億円。また、設置されれば県内で初となる高等専門学校の、高等専門人材育成機関設置検討事業費も計上。地域介護総合確保事業費として、新規に広域型施設の大規模修繕・耐震化整備事業、介護職員の宿舎施設整備事業費も見込んでいる。そのほか新たに公園管理費で、都市公園民間活力導入検討事業も計上している。
歳出の目的別の内訳をみると、総合企画費が139億円(前年度比7億円、4・9%減)、総務費が212億円(同14億円、6・9%増)、文化スポーツ費が77億円(同20億円、20・6%減)、琵琶湖環境費が173億円(同3億円、1・6%減)、健康医療福祉費が1330億円(同296億円、28・6%増)、商工観光労働費が834億円(同676億円、429・8%増)、農政水産業費が198億円(同1億円、0・4%減)、土木交通費が595億円(同74億円、11・1%減)、警察費が315億円(同4億円、1・3%増)、教育費が1324億円(同17億円、1・3%増)―。歳出を性質別にみると、普通建設事業費(補助)が362億円(同120億円、25%減)、普通建設事業費(単独)が391億円(同1億円、0・2%増)となっている。
各部局別の主なものは次の通り。
【知事公室】
防災行政推進費に2億0096万円。
【総合企画部】
新駅問題支援対策費として東海道新幹線新駅地域振興支援交付金6912万円。
県内初の高等専門学校設置に向けて検討する高等専門人材育成機関設置検討事業5085万円。
【総務部】
県庁舎施設の改修、維持補修など県有庁舎管理費3億3694万円、公立大学法人振興費33億6394万円。
【文化スポーツ部】
希望が丘文化公園管理運営費として同公園基本計画推進事業、同公園施設整備事業費8億2596万円。また、幻の安土城復元プロジェクト事業費2185万円、遺跡保存整備事業費4億4686万円、スポーツ施設整備費として滋賀アリーナ整備、プール整備支援、耐震対策に3億2023万円、〔仮称〕彦根総合運動公園整備事業など4億4567万円。
【琵琶湖環境部】
琵琶湖博物館の管理運営費に長寿命化等推進事業費含む5億5032万円、産業廃棄物対策事業費2億5805万円、琵琶湖森林づくり事業費14億7218万7千円、「やまの健康」推進事業費3595万円、林野関係公共事業26億1076円。
【健康医療福祉部】
回復期リハビリテーション施設整備事業など地域医療総合確保事業費2億4430万円、地域介護総合確保事業費として、地域密着型サービス施設等整備事業、新たに広域型施設の大規模修繕・耐震化整備事業5640万円と、介護職員の宿舎施設整備事業2333万円で12億1482万円、公私立老人福祉施設等整備助成費3億7568万円、民間心身障害児者施設整備費補助7ヵ所など6億4168万円、児童福祉施設運営費4億9103万円、水道事業総務費3億5566万円。
【商工観光労働部】
企業誘致推進事業と、新規で産業用地開発アドバイザリー事業など工業立地指導対策費7億3825万円、工業技術総合センター運営費として、工業技術総合センター長期保全計画の予防保全工事、信楽窯業技術試験場施設更新工事に6億9631万円、観光振興推進費12億1505万円。
【農政水産部】
水産基盤整備事業費3億7850万円、土地改良施設管理事業費5億1166万円。
【土木交通部】
道路関係公共事業に225億9025万円、砂防関係公共事業に37億8651万円、都市計画関係公共事業に25億2113万円、河川関係公共事業に116億6106万円、ダム関係公共事業に2億0577万円。
【警察本部】
草津警察署移転新築整備、交番・駐在所の新築整備に19億5181万円、刑事警察費で5億8314万2千円、交通管制センターの整備、交通信号機の整備、ゾーン・通学路対策事業など18億3228万円。
【教育委員会】
高等学校建設費23億1811万円、特別支援学校建設費5億3021万円、県立学校ICT環境整備事業3億7027万円、新規に湖西地域県立高等学校魅力化推進事業で教育行政企画調整費を予算化。
【企業庁】
管路更新設計および工事(多賀敏満寺ライン、湖南団地ライン等)、彦根浄水場受変電設備等更新工事、吉川浄水場薬注設備改良工事、吉川浄水場耐震対策工事、管路更新設計および工事(日野ライン、蒲生日野ライン等)、浄水場等浸水対策工事、馬渕浄水場1系沈殿池汚泥掻寄機他更新工事、日野第1加圧ポンプ場自家発電設備更新工事、水口浄水場排水処理設備更新工事。
【病院事業庁】
総合病院東館解体その他工事、東館解体その他工事等、滋賀県立小児保健医療センター基本計画を踏まえ、病院機能の拡充を目指す。
提供:滋賀産業新聞