国土交通省高山国道事務所は、事業化に向けた計画段階評価を進めている中部縦貫自動車道の高山市奥飛騨温泉郷平湯〜丹生川町日面(ひよも)の延長約13`区間について、第1回アンケート調査を行う。道路を利用している地域住民らが感じている交通課題や道路に求められる機能を調査するもので、2月中旬から3月26日まで行う。これを基に事業化の可能性を探り事業方針を検討する。
2021年度は、アンケート内容を分析しつつ数ルート案を示して改めて地域住民や道路利用者らにアンケート調査を求める方針。
今回の調査は、沿線地域に住んでいる住民に2月中旬から調査用紙を順次発送する。また高山国道事務所のホームページにアンケートウェブページを開設するとともに、道の駅や近隣のパーキングエリアなどにもアンケート用紙を設置する。
これにより地域の人や道路を利用する人の意見や課題を抽出する。この意見を基に事業の必要性が得られれば、事業化に向けた方向性を検討し、おおむねの数ルートの位置や基本的な道路構造を示す。さらにこれを地元や道路利用者らに第2回のアンケートで意見を求める。
22年度以降には、都市計画・環境影響評価や新規事業採択時評価などを経て新規事業として採択となる。
課題把握や関係団体への意見などの集約業務についてはオリエンタルコンサルタンツ(古屋市中村区)が担当しており、今回のアンケートはその一環となる。
中部縦貫道路は、松本市から高山市を経由し福井市までの延長160`の高規格幹線道路となる。
高山国道事務所が所管する高山清見道路のうち飛騨清美インターチェンジ(IC)〜高山ICまでは開通している。現在、高山ICから東進する丹生川IC(仮称)までの区間について事業化され、順次整備が進んでいる。
今後は国道158号のさらに東側へ向けた次期整備区間となる丹生川〜平湯までの約21キロ区間の事業化が待たれている。昨年開かれた飛騨北部区域の幹線道路網機能強化検討会(竹島大祐会長)で、平湯〜丹生川町日面までの区間を優先整備区間に決めた。さらに中間ICは丹生川町久手付近への設置が望ましいとした。
提供:
建通新聞社