飛騨市神岡町のまちづくりについて検討を重ねてきた「令和版神岡のまちづくり検討会議(安江健一座長)」は、都竹淳也飛騨市長に提言書を提出した。鉱山資料館のリニューアルや坂巻公園の利活用などについて今後10年間に必要な整備内容などを示した。
対象地区は、同市江馬地区、殿地区、東雲地区で、1〜5年を短期、6〜10年を長期として、短期では施設整備などを進め、長期では利用者の増加など運営や人づくりなどに力を入れる。
神岡町内の代表的な施設の鉱山資料館や坂巻公園、道の駅宙(スカイ)ドーム神岡の利活用の他、町の移動ルートについて施設、設備、機器、道具敷地整備などについて具体的に必要な整備内容を住民らのアンケートなどを基に検討内容を示した。
施設ごとに提言された具体的な整備内容を見ると、鉱山資料館のリニューアルは、展示内容の更新の他、実験室などの活動スペースの整備や魅力を分かりやすく伝えるための可視化システムの設置など内部的な整備の他、安全性確保のための耐震診断と補強工事を行う必要性を示した。長期的には駐車場の整備などについても言及している。
都市公園として整備された坂巻公園については、スーパー・ハイパーカミオカンデのスケールを体感できる遊具を設置する他、水遊びのできる水路を整備、屋根付き全天候型遊び場の設置の他、冬の利活用促進に向けた冬仕様のトイレ整備、遊歩道の融雪装置の設置、電源とWi−Fiの設置などが必要だとした。
また長期的には駐車場の整備や設備、遊具のリニューアルを提言した。
道の駅宙ドーム神岡については、2階の利用を促進するため現在の畳をフローリングにリフォームすることや、幼児が遊べるスペースの設置、全天候型の遊び場の設置などを提言した。
長期的は、駐車場の増設やキャンピングカースペースの整備を示した。
また神岡町管内の移動ルートの強化として、道の駅から街中へ人の流れを誘導するため、高原郷土館の間にだるまミュージアムやファミリー層が利用しやすい施設の設置を期待するとした。
この提言内容を受け都竹市長は、「鉱山については、思いに世代間ギャップがあることも考えなければならないとした他、坂巻公園については、独立させて整備を考えることも視野に入れる。またスカイドームの2階のリフォームについても多額の費用が必要なことが分かっているため、予算面なども考慮しなければならない」などと述べ、これを基に市としても検討する考えを示した。
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建通新聞社