建通新聞社(東京)
2021/02/02
【東京】都 品川駅えきまちGL案を公表
東京都都市整備局は、「品川駅えきまちガイドライン」案を公表した。地域の目標像である「国際交流拠点・品川」を景観や空間デザインの面から実現するため、品川駅西口、東口、北口のそれぞれの特性に合わせた駅まちづくりのコンセプトや整備方針を定めた。品川駅を中心に駅と街が一体となった景観・空間形成を誘導する。
品川駅周辺では、環状4号線の整備事業や京急本線連続立体事業をはじめ複数の基盤施設整備が計画されており、各事業間の調整・連携を図るための指針が必要になっている。
都では、官民が連携して土地利用や基盤整備、景観・環境形成などを一体的・戦略的に進めるため、2014年度に品川・田町駅周辺のまちづくりガイドラインを策定。その後、国道15号・品川駅西口駅前広場事業計画や、品川地下鉄新線構想が打ち出されるなど、都の施策や両駅周辺を取り巻く状況が変化していることから、新たに品川駅周辺に焦点を当てたガイドラインを策定することにした。
今回公表した案では、西口と東口、北口ゾーンの三つに分け、それぞれの方針を整理した。
国土交通省が国道15号上空のデッキ整備を計画中の西口ゾーンでは、ホテルや商業施設などが立地する駅前から、デッキによって武蔵野台地、住宅街へとつながる歩行者ネットワークをつくる。
オフィス街が広がる東口ゾーンでは、海・運河方面への連続性を意識した空間を形成。日本を代表する情報・ものづくり企業が集積する先端技術発信拠点に育てる。
北口ゾーンでは、大規模開発が具体化している高輪ゲートウェイ駅と泉岳寺駅方面への移動の円滑化を図る。
この他、各ゾーンに共通した課題として、将来的にリニア中央新幹線や次世代モビリティなどの導入が進めば交通面での利用者の選択肢が広がることから、デッキから地上・地下への移動を含めた動線を確保するなど、総移動時間の短縮につなげる空間づくりにも取り組む。
提供:建通新聞社