トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建設経済新聞社
2021/02/01

【京都】1兆0350億円台の令和3年度当初予算案 当初予算として過去最大規模 強靭化に851億円規模計上

 京都府の西脇隆俊知事は1月29日、定例会見で令和3年度当初予算案の概要を発表した。
 令和3年度当初予算案は1兆0350億円台(一般会計ベース)となり、前年度当初比14・8%増。当初予算としては過去最大規模。
 令和2年度2月補正予算案は636億円台で、当初と補正を合わせた14ヵ月予算の合計は1兆0987億円台となり、前年度比19・7%増。
 建設関連の主な内容をみると、子育てにやさしいまちづくり事業費に1億5000万円規模を計上。子育てにやさしいまちづくりに取り組む市町村のモデル事業を募集する。2/3補助で上限は3000万円。
 想定イメージは、▽廃校や公園等の整備による地域の子どもの居場所づくり▽交流施設の整備等による子どもと親の交流の場づくり▽空き店舗等を活用したコワーキングスペース等の整備・運営等。
 新規で北山エリア整備推進事業費に1000万円規模を計上。北山エリア整備基本計画に基づく整備に向けた事業スキーム等の検討に入る。
 防災対策の強化では、新規で水位・氾濫予測システム土入事業費に1億6000万円規模を計上した。
 6時間先までの水位・氾濫等の浸水範囲を予測するシステムを構築。これにより予測された河川水位や氾濫時の浸水範囲を府・市町村がリアルタイムで閲覧できるようになり、従来より早期にきめ細かな情報発信が可能となる。最終的には令和5年度の運用開始を目指す。
 新規で危機管理センター整備費に1000万円規模を計上。常設の危機管理センターの整備に向け、基本設計に着手する。令和5年度に稼働予定。
 安心・安全基盤、道路整備による強靭化に851億1000万円規模を計上。国の「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」を活用した安心・安全基盤整備等を展開する。事業箇所例として国道307号市辺〜奈島(城陽市)、国道423号法貴バイパス(亀岡市)、谷河川(福知山市)、福田川(京丹後市)を挙げた。
 地球温暖化対策総合戦略事業費に16億円規模を計上。2050年度温室効果ガス排出量実質ゼロに向け、再生可能エネルギーの導入と省エネ対策等を加速化する。再エネでは多様な再エネ導入加速化のための総合補助金を創設する(風力、バイオマス、小水力、太陽熱)。省エネではサプライチェーン全体での温室効果ガス削減の取組を支援し、アドバイザー派遣等を行う。
 舞鶴国際ふ頭U期整備事業費に9億円規模を計上。U期整備に着手し、土地造成に向けた護岸整備にとりかかる。
 新規で新生・府立大学構想策定費に1000万円規模を計上。新たな教育研究体制の具体化に向けた調査・検討を進める。別途、耐震度が著しく低い4号館の解体工事にも着手する。
 新規で府立医科大学機能整備計画検討費に5000万円規模を新規計上。教育・研究機能や医療機能に係る整備計画の検討を進める。
 このほか、府市協調では、世界に伍するスタートアップ支援事業費に2000万円規模を新規計上。起業創出プログラムの増設による企業促進や、大型資金調達ピッチ会の開催や海外との相互交流による成長促進を図る。
 スマートけいはんな活動強化事業費に4000万円規模を新規計上。中小企業の技術等を活用し、スマートシティの実現を強力に推進する。新たな技術連携等を推進するため、民間企業・行政等が連携する協議会を設置する。中小企業の技術等を活用し、コロナ禍にも対応したスマート社会の実現を推進する。
 集落連携100f農場づくり事業費に8000万円規模を新規計上。複数集落を組織化して、メガ団地(100f農場)を形成する営農モデルを構築する。
 集落連携100f農場づくり推進チーム(仮称)により取組地域を伴走支援する。規模拡大による収益性の拡大と農地の広域管理による効率化を進める。
 行財政改革の取組として、人件費は約18億円減、府民ニーズに即した事業の見直しは約47億円減、歳入確保の取組(未利用地の売却等)は約10億円増を見込む。
 西脇知事は会見で、舞鶴国際ふ頭U期整備事業費について「以前から計画の検討はしてきたが、コロナ下でも比較的、荷扱い等も順調。交通インフラの整備により、かなり需要がある。U期整備に着手するための予算。土地造成に向けた護岸整備に着手する」と説明した。