京都府は、木津浄水場で高度浄水処理の導入に向けた検討に入る。
木津川から取水している木津浄水場(木津川市吐師。施設能力は4万8000m3/日。給水市町は八幡市、京田辺市、木津川市、精華町)では、平成17年度以降にかび臭(上流の湖沼でかび臭原因生物増殖)[粉末活性炭注入]、平成18年度に油(灯油)(上流の工場の灯油貯蔵タンクからの漏油)[粉末活性炭注入]、平成19年度にかび臭(上流ゴルフ場のため池(かび臭原因生物増殖))[粉末活性炭注入]、平成23年度に油臭(原因不明)[浄水施設の洗浄、送水管の洗管、粉末活性炭注入]などの原水水質悪化の事例が発生している。また主な対応策の粉末活性炭注入は仮設のもので、人力で対応している状況。
こうした状況等も踏まえ、平成28年12月策定の京都府営水道水安全計画において、府営水道が抱える水質リスクへの対応として「木津浄水場においては、様々な水質変化に対応できる高度浄水処理施設等を最新の知見を踏まえながら検討していく」ことを具体的な対策案として盛り込んでいた。
1月27日開催の京都府営水道事業経営審議会において、委員として出席した上村崇京田辺市長が、木津浄水場での水質改善に向け高度浄水処理の事業化検討を求める意見を述べ、それに答える形で府の担当者が「来年度に木津浄水場に適合した浄水処理の比較検討を業務発注していきたい」と方針を述べた。
木津浄水場に適合した高度浄水処理について、複数案を比較検討するため、関連業務を令和3年度に発注する考え。