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建通新聞社(中部)
2021/01/28

【愛知】愛知県 知多半島〜伊勢湾岸直接乗り入れへ

 愛知県建設局は、国道302号上入道交差点(大府市共和町)の抜本的な渋滞対策に向け、2021年度に県道路公社から予備設計(B)を外注するとともに、中日本高速道路会社など関係機関との協議を開始したい考えだ。計画では、知多半島道路から伊勢湾岸自動車道に直接乗り継げるようにし、両道路直下にある同交差点部の渋滞を解消する。公社事業として具体化を図る方向。
 渋滞対策に向けては、18年度に概略検討に着手。知多半島道路北行きから伊勢湾岸道東行きに直接乗り継ぐための概略検討図(複数パターン)を取りまとめるとともに、19年度に県、大府市、東海市、公社の4者による第1回勉強会(担当者レベル)を開催。過年度の交通量調査の結果、短期対策の実施状況・効果、今後の予定を確認した。
 引き続き、20年度は公社から予備設計(A)をパシフィックコンサルタンツ中部支社(名古屋市西区)に委託。現在、3月15日の納期で航空測量による道路の予備設計を進めている。21年度の予備設計(B=現地測量による)でさらに設計精度を上げるとしている。
 上入道交差点は、知多半島道路と伊勢湾岸自動車道の両有料道路の交差部直下に位置する。両有料道路は現在、直接乗り入れしていないため、乗り継ぎをする通行車両はいったん有料道路を降り、上入道交差点を通る必要があり、渋滞の主要因となっている。
 交通量調査によると、同交差点を利用する車は、知多半島道路北行きの大府西インターチェンジ(IC)から降りてくる車が最も多く、1日の利用車数は約1万3000台(3割が左折車、7割が右折車)。また、右折車のうち8割強が知多半島道路から伊勢湾岸道への乗り継ぎで交差点を利用しており、ピーク時には上入道交差点から伸びる右折レーンの渋滞が、知多半島道本線にまで及ぶなど、朝夕の渋滞が慢性化している。
 短期対策では、交差点部の左折レーン延伸(18年12月)、左折矢印の信号設置(19年11月)を実施。左折車の渋滞は解消されたが、右折車の渋滞は変わっていないのが現状。直接乗り入れを具体化できるかは今後の関係機関協議によるが、抜本的な対策が急がれる。

提供:建通新聞社