球磨川水系の緊急治水対策プロジェクト案がまとまった。昨年7月の豪雨災害で甚大な被害を受けた球磨川流域に関し、3月策定予定の流域治水プロジェクトの中から、早急に着手すべき事業を抽出した。
氾濫をできるだけ防ぐ・減らすための河川区域での対策として、国管理区間等で▽河道掘削(遙拝堰付近〜川辺川合流点付近)約300万立方b▽引堤(渡地区付近)延長約600b程度、最大幅50b程度▽輪中堤・宅地かさ上げ(遙拝堰付近〜一勝地付近)▽遊水地(渡地区付近〜市房ダム付近)洪水調節計画容量約600万立方b―を盛り込んだ。
県管理区間等では、河道掘削、放水路(御溝川)、堤防整備、事前放流支援に対する河川改修、遊水地等を計画している。
新たな流水型ダムと市房ダム再開発については、調査・検討に2021年度から本格着手する。
プロジェクトメニューの実施にあたっては、29年度までの10年間を第一段階と第二段階に分けた。 21年度出水期までに、可能な限りの堆積土砂の撤去及び堤防決壊箇所の本復旧を実施。その後、第一段階で堆積土砂の撤去と災害復旧工事を進めるとともに、上下流バランスを考慮した河道掘削を最大限実施し進捗を図る。輪中堤・宅地かさ上げをまちづくり等と連携して完成。遊水地、引堤等に必要な用地確保に着手。県区間では放水路整備や河道掘削等を推進。流水型ダム、市房ダム再開発の調査・検討に着手し進捗を図る。
第二段階では、河道掘削(拡幅部)(人吉地区)と引堤完成。県区間堤防整備、遊水地(支川)を完成。流水型ダムと市房ダム再開発は引き続き進捗を図る。
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