鳴門市は、プロポーザル手続きを進めていた「新庁舎建設事業実施設計施工者選定」の優先交渉権者を前田建設・吉成建設・内藤廣建築設計特定建設工事共同企業体(代表者−前田建設工業)に決めた。年度内の契約締結(議会議決後本契約)を目指していく。
業務範囲は、新庁舎と付属棟(公用車駐車場等)、T期外構(新庁舎周囲)の実施設計業務、施工業務、工事監理業務と、U期外構(現庁舎跡地等)の実施設計業務。提案上限価格は59億8400万円(税込み)だった。
今回のプロポーザルで前田建設JVは、提案上限価格の88・6%に当たる53億0453万円(税込み)という、参加7者で最も高い提案見積金額を提示。このため提案価格評価は18・25点と最も低い評価となったものの、技術提案評価とプレゼンテーション評価でそれぞれ53・38点、7・20点の最高点を出し、合計点で次点に6・53ポイント差の88・13点を獲得し最優秀提案者に選ばれた。
特に技術提案評価は▽業務全般▽設計業務▽施工業務▽工事監理業務−の提案項目全てで高い評価を受けた。市によると、特徴として基本設計時の5階建て庁舎を4階建てにする一方、建築面積と延べ床面積は逆に増床。2階に配置していた税務課を1階にし窓口業務を全て1階に集約させた他、ユーティリティーの広い施設などを実現した。また、1階を鉄骨造から鉄筋コンクリート造に変更する構造提案なども行っている。
市では23年度の供用を目指していく。なお、現庁舎等解体の実施設計業務と施工業務、工事監理業務とU期外構(現庁舎跡地等)の施工業務と工事監理業務は別途発注する。施工場所は撫養町南浜字東浜170の敷地約1・8f。
同プロポーザルでは、次点交渉権者は鹿島・大建・隈研吾・福井組JVだった。この他の5者は合計点順に大成・安井JV、清水建設、大林組・久米設計・亀井組・井上建設JV、西松・あい・宮JV、三井住友建設・荒川建設・綜企画設計JV。
提供:建通新聞社