県と米子市がPFI手法を取り入れて建設、維持管理する西部総合事務所新棟(米子市糀町)は、美保テクノスを代表者とするグループが優先交渉権者に決まった。2月上旬に基本協定を締結後、同グループは2023年10月に供用開始させ、以後10年間にわたって維持管理業務を担う。
西部総合事務所と米子市役所糀町庁舎整備事業は、同市東福原の福祉保健局を総合事務所敷地内に移転させ、同時に新棟を建設して県土整備局と市都市整備部などを入居させる。
県と同市が共同で整備する新棟にあたっては、設計から建設、維持管理までを民間委託するPFIを導入。昨年8月に募集要項を公表し、美保グループを含めて2グループが応募していた。
県が実施するPFI事業で県内事業者が代表企業になった初めてのケース。審査の結果、美保グループは地元企業の事業参画状況や地元に優先発注する計画が評価された。
美保グループの提示額は22億4314万2000円(税込み)。設定された提案上限額は22億9955万5000円(同)だった。
旧米子警察署跡地に整備する新棟の建築規模は3階建て約3600平方b。今後のスケジュールは、基本協定を締結後、県と市それぞれ議会に契約議案を提案する。議決後、美保グループは4月から設計に取り掛かり、23年9月末にかけて建設。その後、32年度末(33年3月31日)まで維持管理する。
日刊建設工業新聞