建通新聞社(東京)
2021/01/21
【東京】国交省 羽田アクセス線を事業許可
国土交通省は1月20日、JR東日本が申請していた「羽田空港アクセス線(仮称)」を事業許可した。事業許可したのは、全線12・4`のうち、東京貨物ターミナルから羽田空港新駅(仮称)までの地下に新設する延長5`の区間。羽田空港内に整備する新駅と合わせ、事業費3000億円(車両費除く)を見込んでいる。羽田空港アクセス線は、2029年度に開業する予定だ。
羽田空港に多方面から直結できる鉄道ネットワークを整備する「羽田空港アクセス線構想」の一環。「東山手ルート」「臨海部ルート」「西山手ルート」の3ルートを整備し、臨海部や北関東エリアから羽田空港にダイレクトにアクセスできるようにする。
田町駅付近から羽田空港新駅までの事業区間12・4`のうち、事業許可の対象は、東京貨物ターミナルから羽田空港新駅までの延長5`と新駅の整備。この区間は、大半をシールドトンネル(一部開削トンネル)で地下に整備する計画で、JR東日本は今後、国交省に工事施行認可を申請し、認可を受けた上で工事に着手する必要がある。
羽田空港内に整備する新駅は、複線形式、島式プラットホーム(1面2線)とする。新駅の基盤工事などは国交省が行い、完成後に同社に貸し付ける見込み。
残る田町駅から東京貨物ターミナルまでの延長7・4`は、休止中の東海道貨物線(大汐線)の改良などによって整備する。具体的には、田町駅付近で大汐線を東海道線に接続する「東海道線接続区間(1・5`)」、休止中の大汐線の既存高架橋を改修する「大汐線改修区間(3・4`)」、設備設置などの改良が必要な「東京貨物ターミナル内改良区間(2・5`)」で計画しており、改めて国交省に事業許可を申請する必要があるという。
提供:建通新聞社