4階建ての建物にCLT(直交集成板)を活用して建設中の日ノ丸産業本社社屋の見学会が15日、鳥取市富安2丁目の施工現場で開かれ、行政や設計、建築業者など関係者60人がCLTの構造材としての活用や施工方法に関心を寄せた。
今年夏に完成予定の新社屋は県内初のCLT(木造)4階建てで、敷地面積1673・30平方bに延べ床面積1481・06平方bで建設中。CLT268・8立方bを床と屋根に使用している。設計・監理は白兎設計事務所、施工は大和建設が担当している。
欧米では大型の病院など非住宅の建築物でもCLTが構造材として活用され、日本では550余りの施設で使用されている。県内では砂丘ビジターセンターや林業試験場などの構造材の一部で活用されているが、本格利用には至っていない。
CLTは耐震性、耐火性、断熱性が強く、気密性が保たれて結露しにくい。また、プラットフォーム工法で建築するため、作業が少なく比較的安全に進められ、工期短縮、コスト縮減につながる。
県森林・林業振興局の森本智史局長は「非住宅のCLT活用は全国的に事例が少なく、情報が不足している。この勉強会を有効に活用してほしい」と話していた。
日刊建設工業新聞