横浜市は2020年度の第3四半期まで(4〜12月)に2141件、総額1699億円の工事(財政・水道・交通の3局分)を契約した。前年同期に比べ件数は185件の減、金額は248億円の増で、WTO一般競争入札での発注増が金額を押し上げている。また、中小企業と市内事業者の受注率は件数が80%台、金額が60%台で前年同期を割り込んだものの、金額が50%台に下落するなどした上半期(4〜9月)を上回っている。
第3四半期までに契約した工事の発注方式別内訳は▽WTO一般競争入札=13件(9件増)、370億円(254億円増)▽条件付き一般競争入札・調査基準価格=115件(5件増)、102億円(25億円増)▽条件付き一般競争入札・最低制限価格=1748件(211件減)、1017億円(15億円減)▽指名競争=8件(6件減)、3億円(3億円減)▽随意契約=257件(18件増)、205億円(12億円減)―。前年同期に比べWTO一般競争入札の件数と金額が3倍以上に増える一方、条件付き一般競争入札・最低制限価格の件数はおよそ1割減った。
また、工種別内訳は▽土木=1288件(122件減)、887億円(120億円増)▽建築=222件(4件増)、359億円(132億円増)▽設備=631件(67件減)、452億円(3億円減)―で、土木と建築の金額の増加が目立つ。
一方、第3四半期までの中小企業受注率は件数が88・6%(マイナス1・8ポイント)、金額が62・9%(マイナス5・5ポイント)、市内事業者受注率は件数が85%(マイナス2ポイント)、金額が61・6%(マイナス13・4ポイント)といずれも前年同期割れ。
ただ、件数、金額を問わず上半期の中小受注率(件数88%、金額59・7%)と市内受注率(件数83・9%、金額59%)を上回っており、金額面では中小、市内共に受注率が60%台を回復した。
提供:建通新聞社