徳島県は、2級河川の「海部川水系(海陽町)」「日和佐川水系(美波町)」「神田瀬川水系(小松島市)」の河川整備計画の策定に先立ち、住民アンケートの結果などを反映させた各原案をまとめた。
海部川水系では、現行の河川整備計画における海部川(母川)に、善蔵川を追加するなどし整備計画を変更する。期間はおおむね20年間。2014年の台風12号で浸水被害を受けた未改修区間の治水対策に取り組むこととし、施設(排水機場など)の能力を上回る洪水等への対応、外来生物等の拡大防止、海部川モデル(砂利利用)の取り組みなどの項目を追加する。
善蔵川では年超過確率1/10規模(14年台風12号)の洪水を安全に流下させることを目標とするが、当面(おおむね20年間)は年超過確率1/5規模の洪水を安全に流下させることを目的に河川整備を実施することにしている。
日和佐川水系では、計画策定年度からおおむね30年間における治水、環境の整備と保全を目的とした整備計画を策定する。日和佐川は幹川流路延長21`、流域面積約71平方`の2級河川で、山河内谷川、北河内谷川等の支川を合わせ流域は美波町のほぼ全域を占める。計画では、年超過確率1/50規模の洪水(流量毎秒1300立方b)を基準地点「厄除橋」におけるピーク流量に設定。洪水や高潮だけではなく地震・津波にも考慮した治水を図ることにしている。
神田瀬川水系では、神田瀬川や芝生川などを対象におおむね30年間の河川整備計画をまとめる。計画目標では、年超過確率1/50規模の洪水を安全に流下させるよう、神田瀬川で「千歳橋」(流量毎秒70立方b)、芝生川で「弁天橋」(流量毎秒50立方b)をそれぞれ基準地点と主要地点とし、各計画高水流量を設定しているが、当面は年超過確率1/5規模の洪水を想定し、千歳橋で流量毎秒50立方b、弁天橋で流量毎秒40立方bの計画高水流量を目安に河川整備を進める。また、洪水や高潮だけではなく地震・津波にも考慮した治水対策、内水被害の防止対策も図る計画。
提供:建通新聞社