横浜市は総合評価方式による工事の入札で、低入札時の技術評価点の減点措置を標準型や簡易型に広げることを検討している。評価値を小数点第5位以下まで算定してくじ引きを防いだり、市のSDGs認証事業者を加点評価したりすることも考えている。業界の意見を聞きつつ詳細を固めてガイドラインを改定し、2021年度から実施しする見通しだ。
低入札時の技術評価点の減点措置は特別簡易型のみを対象に5点減点する形で運用中。低入札による評価値(技術評価点/入札価格)の上昇を抑えるため、標準型、簡易型、特別簡易型の別を問わず、調査基準価格を下回った入札価格は調査基準価格に置き換えて評価値を算定する仕組みも導入している。
また評価値は現在、小数点第4位未満を切り捨てて算定。ただ、評価値が同数のためくじ引きになるケースが多数あることから、評価値に差が生じるよう小数点第5位以下まで算定する方向で見直していく。
市のSDGs認証は20年度に制度を創設。11月に建設会社11社を含む29者を初認定した。最上位、上位、標準の3ランクがある中で、最上位と上位の2ランクへの加点を視野に配点を検討中だ。
この他、技術資料の作成や審査などに関わる受発注者双方の負担を軽減するため、提案数に上限を設ける「提案数制限型」を20年度に4件程度試行。本格実施に向けて課題を洗い出すことにしている。
提供:建通新聞社