富国生命保険(東京都千代田区内幸町2ノ2ノ2)は、名古屋市中心部の「名古屋フコク生命ビル」解体に着手した。施工は清水建設名古屋支店(名古屋市中区)が担当。工期は2022年4月下旬までを予定している。跡地の活用方法について同社は「検討中で未定」と回答したものの、建て替えて自社で活用することを視野に検討を進めていることを明かした。既存のオフィス機能に加え、ホテルや商業機能を盛り込んだ再開発が期待できそうだ。
既存ビルの規模は、地下3階地上9階建て延べ1万3524平方b。1967年に竣工した。設備などをはじめとして老朽化が進んでいたため、これまでに同社内で建物の在り方の検討が進められていたもよう。このたび、入居していたテナント企業と退去に向けた交渉がまとまったため、解体に踏み切った。
工事場所は名古屋市中区丸の内1ノ16ノ15。地下鉄桜通駅の直近で、名古屋市中心部を走る「桜通」に面した一等地だ。敷地面積は約1200平方b。用途地域は商業地域で、容積率が800%、建ぺいが率80%。
また、同地の隣地には清水建設や、同グループ企業の清水総合開発(ともに東京都中央区)が保有する駐車場(約3500平方b)があり、これと合わせると4700平方bほどの敷地になる。富国生命保険は、自社ビルを含めた一体開発の可能性について回答を控えたが、周辺の状況は整っている。
提供:建通新聞社