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建通新聞社(中部)
2021/01/06

【愛知】名駅西側駅広 リニア開業時のイメージ公表

 名古屋市住宅都市局は、名古屋駅西側駅前広場の再整備で、リニア中央新幹線開業時の整備イメージ図を明らかにした。中央コンコース(太閤通口)の歩行者空間を約10bと現在の5倍に拡幅するとともに、リニア中央新幹線の玄関口にふさわしい広場空間を形成する方針だ。2021年度は予備設計を委託して、リニア開業時の広場面積や配置などを固めていく考え。
 現在の西側駅前広場は面積約1万6000平方b。予備設計の対象となるのは、中央コンコース付近の歩行者空間・広場と、タクシースペースを中心とする空間になるとみられる。駅前広場北側でJR東海が進めている名古屋駅工区(中央西工区)に架かる部分と、同工区の南側に隣接する仮設の高速バス乗降場のエリアは、予備設計の対象に含まない。
 リニア開業時の整備でポイントとなるのは▽まちへの動線確保▽顔となる広場の整備▽タクシースペースの改善―の3点。
 まちの動線確保では、中央コンコースから出る際の現在の歩行者空間は2b程度しかないが、地下鉄桜通線出入り口部の吹き抜け空間となっている箇所を蓋掛けすることで歩行者空間を拡大させる案を検討している。蓋掛けすることができれば、中央コンコースからの主動線は約10bにすることができる。
 顔となる広場は、リニア新幹線の玄関口にふさわしい広場空間の形成を目指す方針。「ゆりの噴水」は、撤去する考えとしている。撤去時期は22年度が有力とみられる。
 タクシースペースの改善では、ユニバーサルデザインなどを考慮した、利用しやすい乗降場の配置を考える方針だ。
 その他、既存の地下街、地下駐車場は現状の利用を基本とした上で、新たな路面公共交通システム(SRT)の乗降・待合空間の検討、駅前広場内への自転車駐車場の設置検討、駅前広場・隣接エリアでのバス乗降場などの交通機能の確保検討などを行う。
 リニア新駅上部空間の広場(※2の箇所)・駅前広場内(北側部分、開業時は復旧等工事中)にはリニア関連施設が配置される予定とする。中央コンコースを出て北側にある交番と高速バス待合施設(施設はJR東海の所有)は、リニア開業時には移設を予定している。
 リニア開業時点での整備は、21年度に予備設計、22年度に詳細設計をそれぞれ進め、24年度に工事に着手する計画だ。27年度の整備完了を目指す。

提供:建通新聞社