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日本工業経済新聞社(群馬)
2021/01/05

【群馬】2021年がスタート

2021年が幕を開けた。新しい県土整備プランが20年末に策定され、災害対策のための動きが活発化する。市町村も国土強靱化地域計画の策定を急いでおり、群馬全体で災害への備えが加速する。県事業としては、西毛広域幹線道路や上信自動車道など幹線整備が進む。建て替えの方針が示された敷島公園水泳場を含めた10県有施設のあり方検討も行われている。制度面でも、BIM/CIMの活用や外国人活用の展開などが新県土整備プランに盛り込まれ、検討が本格化する。市町村でも大型事業の発注を控えており、総工事費約217億円にものぼる高崎市の高浜クリーンセンターなどで発注が見込まれる。新たな年をキーワードで展望する。
【災害レジリエンスbP】
県土整備プラン見直しのポイントであり、河川を中心に対策方法をまとめている。
3か年緊急レジリエンス計画では、22年度末までに広瀬川や石田川など17河川、41qの堤防強化を完了させる。5年間の重点水害アクションでは利根川の河川改修や休泊川下流工区など人口が集中する地点の河川整備を促進する。
【市町村の国土強靱化地域計画】
年度内に◇前橋市◇高崎市◇桐生市◇渋川市◇藤岡市◇富岡市◇榛東村◇上野村◇神流町◇下仁田町◇甘楽町◇草津町◇川場村◇玉村町◇千代田町◇邑楽町−が策定完了を予定。また、21年度中の完了を目指しているのは◇沼田市◇安中市◇吉岡町◇中之条町◇長野原町◇嬬恋村◇明和町−となる。21年度着手を掲げているのは◇太田市◇みどり市◇東吾妻町◇高山村◇片品村◇みなかみ町◇板倉町◇大泉町−。
【西毛広域幹線道路】
3月に安中工区の完成を控える。今後も高崎工区、高崎西工区、高崎安中工区、安中富岡工区で工事が進捗する。
【上信自動車道】
吾妻西バイパス、吾妻東バイパス、吾妻東バイパス2期でそれぞれ供用開始に向けて工事を推進中。長野原嬬恋バイパスは10橋の予備設計、1カ所のトンネル詳細設計が進んでいる。区間中には4橋で予備設計が残っている。
【敷島公園水泳場】
50m屋内プールと飛び込みプール、観客席2500席程度の整備を見込む。プールは水深が変えられる可動床の導入を予定。現在は基本計画の策定業務が進む。PFIなどの手法活用も含めて検討。整備着手は23年度を予定している。
敷島公園エリア全体のグランドデザインも検討が行われている。
【県有施設のあり方検討】
県民会館や敷島公園水泳場など10施設を対象に検討が進み、年度内に最終的な方向性がまとまる。中間報告では県民会館の廃止や県立図書館、伊香保リンクの再整備などが示されている。
【BIM/CIM】
県土整備部で導入促進の検討が始まる。新県土整備プランには、24年度の本格導入を目指すことが盛り込まれた。
【外国人材活用】
新県土整備プランに導入促進を盛りこんだ。県全体で外国人材の活用を掲げており、全庁的な動きが加速していくことが見込まれる。
【高浜クリーンセンター(高崎市)】
21年度に建屋の工事着手を予定、24年度の完成を目指す。
施設は高浜町内の敷地約3・35haに建設する。可燃ごみ処理施設と不燃・粗大ごみ処理施設、リサイクルセンター、管理棟が一体となったメインの施設はRC造一部SRC造およびS造地下1階地上5階建て、床面積は約3万u。高さ約36m、煙突は地上100mの高さ。
20年度12月補正で建設等工事費へ債務負担行為で限度額217億3726万5000円を設定した。
【着工予定の庁舎】
21年の着工を見込んでいるのは昭和村および川場村。昭和村はS造4階建て、延べ床面積2608u。川場村は2000u規模を見込んでいる。
【前橋市CCRC(前橋市)】
生涯活躍のまち(CCRC)事業で、福祉作業所と診療所の整備を計画。6月末までに設計をまとめ、整備を推進する。工事は21年度の着手を予定している。福祉作業所は2階建て、延べ床面積1400uを想定。夜間急病診療所は前橋市歯科医師会館や同会休日診療所を統廃合する。2階建て、延べ床面積1138・5uの建物となる。
【市町村選挙】
7市町村で首長、5市町村で議員選挙を控える。
首長選挙は◇伊勢崎市(任期満了=1月)◇館林市(同4月)◇太田市(同4月)◇大泉町(同5月)◇上野村(同6月)◇渋川市(同9月)◇片品村(同11月)−。
議員選挙は◇前橋市(同2月)◇神流町(同2月)◇榛東村(同4月)◇大泉町(同5月)◇玉村町(同10月)−で予定している。