国土交通省は2021年度予算案で、利賀ダム建設事業として今年度当初比21・3%増の40億9600万円を計上した。ダム本体工事に向けた転流工に着手するとともに、利賀トンネル(河床進入)工事などの工事用道路の進捗を図る。
利賀ダムは、南砺市利賀村の庄川支流・利賀川に計画される。形式は重力式コンクリートダムで、堤高112・0メートル、総貯水容量3110万立方メートル。8月に変更された基本計画によると、ダム本体工事は2024年度の着手を目指す。工期は2031年度まで。全体事業費は1640億円で、このうち建設費が1534億2000万円。
工事用道路は将来、国道471号利賀バイパスの一部となる。なお、利賀トンネル(河床進入)工事は、安藤ハザマの施工で7月に着工した。
本体実施設計は日本工営が担当。業務内容はダムサイトの地質解析を踏まえたダム本体実施設計および施工計画の検討、右岸地盤変動域(排土工)の設計。履行期間は2022年2月まで。