多賀町は、老朽化が顕著となった多賀幼稚園の方策を含め、今年度進めてきた幼児教育施設に係わる基本構想の結果、同園について隣地で定員140名程の「こども園」としての改築方針を決定、21年度(令和3年度)にも新園舎設計についてプレゼンテーション方式の導入を検討している。22年度(令和4年度)にも建築本体工事、23年度(令和5年度)の新園舎供用開始を目指す。
「こども園」化に伴う改築方針の決定を受け、開会中の12月議会にて隣接の建設候補地(民有地)に係る測量設計委託料964万円および土地鑑定委託料を含めた補正予算案を上程した。予算が措置出来れば21年(令和3年)1月末にも入札し同業務を委託、年度内をメドにまとめる考え。
21年度(令和3年度)は建設用地取得を進めながら、手法は未定ながらプレゼンテーション方式で新園舎の設計案について選定を行いたい考え。また工事の進入路となる道路部分については先行し設計を行い、早ければ年度後半にも整備し完成させる。
22年度(令和4年度)は順調にいけば新園舎の本体工事を発注・着工し、年度内に完了。23年度(令和5年度)の新園舎の供用開始とともに、現園舎の解体工事と跡地の駐車場整備を計画している。
多賀町には現在、多賀幼稚園と多賀ささゆり保育園、18年(平成30年)4月に旧大滝保育園と旧たきの宮保育園が統合して新たにオープンした幼保一体化施設「大滝たきのみや認定こども園」の3つの小学校就学以前の園児が通う公立の幼児教育施設があり、社会福祉法人等が管理・運営する私立(民間)の幼稚園・保育園は設置されていない状況。
多賀幼稚園(多賀町久徳348)は、昭和53年9月に竣工し翌年4月からオープンした旧久徳保育園の施設を利活用して、当時は幼稚園が無かった多賀小学校区の住民からの強い要望を受け、02年(平成14年)から定員90名規模の幼児教育施設として開設された。
建築年度が昭和53年と古く施設の老朽化が課題となっている現在の園舎は、S造平屋建、699・82平方b規模。開園以来、大規模な改修工事は実施されておらず現在に至っており、2歳児から5歳児までの園児が通園している。
町教育委員会では、多賀幼稚園の建替えや改修等の老朽化対策を含め、町内における全体的な幼児教育施設のニーズや施設のあり方、運営などを検討し、老朽化した園舎対策等を盛り込んだ基本構想を19年度(令和元年度)事業で取りまとめた。構想策定は庁内で行った。
提供:滋賀産業新聞